手足口病 大流行2〜爪の変化〜
前回は、手足口病の大流行についてお話しました。
今年の手足口病は、コクサッキーA6による皮疹の重症な患者さんが多いです
今年の手足口病で注意しなければいけないことが、もう1つあります。それは、爪の変形、脱落です。
コクサッキーA6による手足口病に特徴的で、発症して1−2ヶ月で爪がはがれてきます1), 2)。
下写真は、一昨日爪がおかしいということで受診された患者さんです。この子は、6月末に手足口病に罹患しました。
この子は、昨日受診の子供です。この子も6月ごろに手足口病にかかっていました。
この子の母趾は爪床剥離を起こし、ひっかけたか何かで出血してびらんになっていました。皮膚科医ですから、きれいに爪甲処置(爪切り、外用など)をしてあげました
今後、6、7月に手足口病に罹患した患者さんから、このような爪の症状を訴える方が急増してくると予想されますね
(参考文献)
1) 難波千佳,藤山幹子,橋本公二,他:手足口病後に生じた爪変形、爪脱落の集団発生.日本皮膚科学会 2010;120:754.
2) 宮本麻子,石本和久,平田留美子,他:水痘様発疹分布とonychomadesisを生じたコクサッキーA6 による手足口病のoutbreak.日本皮膚科学会 2010;120:755.
(院長)