第112回日本皮膚科学会総会 その①
先週末は、第112回日本皮膚科学会総会出席のため休診にさせていただきまして、ご迷惑をおかけいたしました。
今年の総会は、横浜のパシフィコ横浜で開催されました。
総会は、最先端の皮膚科学を学べる日本最高峰の学会です。今年は、乾癬、ざそう(ニキビ)、アトピー性皮膚炎(以下アトピー)などを中心に勉強してきました。
乾癬は生物学的製剤が今年もトピックスでしたが、病状が進行してからではなく、早期の段階からの積極的な導入により、将来的にドラッグフリー寛解(薬を一切使用せずに症状のない状態)や治癒に導けるのではないかという話題が興味を引きました。
これを、ある教授はスカイツリー計画といっていましたどうやら乾癬治療のピラミッド計画(下図)の頂点をいきなりめざすという意味らしいですがこの命名はともかく、話の内容は興味深かったですね
当院でも、生物学的製剤の治療(福井赤十字病院と病診連携)をクリニックとしては北陸で初めて開始しています。
詳しくは、福井赤十字病院の中川先生の記事を参照してください(http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/medical/42293.html )。
アトピー性皮膚炎では、京大の椛島准教授の三位一体論がよくまとまっていてすばらしかったライブイメージング法を用いた説明は説得力がありますね本当は撮影は禁じられているのですが、発表前の姿だけをパチリと。彼は、京大医局の同期です
教育講演の杏林大の塩原教授の話も興味深かったですねヒルドイド(保湿剤)を多量に塗らすことによって、(多分、発汗量が増えて)角層内水分量が著明に上昇し、アトピーの炎症さえも抑えてしまう(起こさせない)という内容でした当院でも、ヒルドイドをたっぷりと塗ってもらっていますよね
ここでヒルドイドとそのジェネリック(ビーソフテン)が、効果もまったく違う別物であるということが話題になっていました国の政策もあってジェネリックを使わざるおえない状況ですが、アトピー治療におけるヒルドイドの使用だけは絶対に譲れないところです
学会の合間に、各メーカーの展示ブースに行ってきました。
キャンデラのブースです。この会社のレーザーを4台所有しています。写真一番手前のフラクショナルレーザー・コアの話題で盛り上がりました。実は、新しい照射方法を研究中なんですよ
ジェイメックのブースで、当院が所有しているエキシマライトのVTRAC(ヴィトラック)のミニチュアをみつけました
なんと光りましたこれほしい〜
学会会場からの夜景です。
つづく。
(院長)
休診情報
*日本美容皮膚科学会(神戸)で講演のため、8月10日(土)は全日休診です。
ご迷惑をおかけ致します。