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2014年9月

2014年9月21日 (日)

帯状疱疹(たいじょうほうしん)が流行っています

休診中はご迷惑をおかけしました。フィリピンへ慰安旅行にいってきました。 
 
ずっと以前より、毎年1回この時期に、「チームあひる」chickの海外ダイビング(フィリピン、バリカサグ島、下写真)を行っていました。いまでは職員の半分が「チームあひる」chickのメンバーとなったため、当院の慰安旅行になりました。
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しかしダイビングをしない職員もいるため、しない職員は別の地を旅行しています。ダイビングをしないのにフィリピン旅行を強要するのはかわいそうですからねsmile
 
今回のダイビングをYouTubeにアップしました。
 
*「チームあひる」は、当院師長(NAUIレスキューインストラクター)が結成したダイビングチームです。
 
 
ところで帰国してみると、すっかり涼しくなっていました。特に朝晩は寒いくらいですねcoldsweats01
 
こんなに寒暖の差があると帯状疱疹(たいじょうほうしん)が流行るぞと思っていましたが、予想通りここ3日間は帯状疱疹の患者さんが大勢受診されましたcoldsweats02(*)。
 
帯状疱疹は、小水疱(小さな水ぶくれ)と紅斑(赤い皮疹)を伴った帯(おび)状の皮膚炎が左右どちらか片側に出現するのが特徴です。典型的には下写真のようにお腹に帯状に出るので、ある地方の方言では「胴巻き」とも呼ばれています。
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お年寄りの病気と思われていますが、下写真のように子供にも結構出現します。帯状疱疹は痛みを伴うことが多いのですが、子供などはときに痒いと言ったりするので要注意ですね。
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上写真の初期病変で、小水疱ではなく、毛包一致性丘疹(毛穴に一致したブツブツ)が見られます。初期ではこれだけの皮疹のこともあり、結構見逃されますcoldsweats01
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数日すると、のように水ぶれになってきます。水ぶれは隣同士くっつき合っていますね。この状態をヘルペス(herpes)といい、ヘルペスウイルスの特徴を示します。帯状疱疹もヘルペスウイルス感染症の1つなんです。
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この水ぶくれを顕微鏡で調べることを、Tzanck test(ツァンクテスト)といいます。このテストは、外来で簡単にできますgoodこれで、ウイルスに感染して巨大に膨らんだ表皮角化細胞(ballooning cell: →)を見つければヘルペスという診断が確定できます。ちなみに、はリンパ球。
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まぁ、進行した帯状疱疹は簡単に診断できますが、いかに初期病変を確実にみつけるかが皮膚科専門医の腕の見せ所ですgood
 
初期に診断できれば、入院したり後遺症が残ったりする可能性が低くなりますからねwinkただ、受診されたときには、すでに重症という方も少なくはありませんが・・shock
 
後遺症のことや、その他色々書きたいことはありますが、以下のリンクに詳しく書かれいますので参照してください。:帯状疱疹
 
痛みを伴う、左右どちらか片側に出現する帯状の皮膚炎は、帯状疱疹の可能性があります。放置すると神経痛などの後遺症を残す可能性がありますので、早めに皮膚科専門医を受診しましょうhappy01
 
(院長)
 
*最近の知見では、帯状疱疹は寒暖の差が大きくなると出現しやすくなるようです。
 
tulip額から眼瞼に帯状疱疹が出現すると、四谷怪談のお岩さんみたいになります。お岩さんは、帯状疱疹だったという説もありますねwink
bananaツァンクテストは、ズームブルーを使用しています。
 

2014年9月 9日 (火)

毛虫皮膚炎 再び!

9月になり朝晩がめっきり涼しくなってきましたねhappy01クリニックから見上げる空も秋mapleそのものです。
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9月になって、急激に増えてきている疾患があります。それは、毛虫皮膚炎です(下写真)。典型的には腕や首などの露出部からはじまって、徐々に全身に広がりますwobbly
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「え、毛虫皮膚炎って初夏の病気じゃないの?」と思われている方が多いのですが、毛虫皮膚炎は、年に2度ピークがあります
 
初夏に発生した毛虫(チャドクガの幼虫)が蛾になり、卵を産んで、今頃にふ化して毛虫になるのです。
 
詳しくは過去のブログを参照してください:毛虫皮膚炎
 
昨日も今日も、10人以上の毛虫皮膚炎の方が受診されましたcoldsweats02公園に遊びにいったり、草木を扱った後に、ぶつぶつが出てきたら毛虫皮膚炎もしれません。
 
(院長)
  
学会等による臨時休診
1)10月25日(土)は、第65回日本皮膚科学会中部支部学術大会で発表のため臨時休診いたします。
 
2)9月13(土)および9月16日(火)は臨時休診いたします(ホームページや院内掲示等で7月19日より告知しております)。
 

湿布薬と日光による皮膚炎

この前の日曜日は、久しぶりにボートダイビングship越前海岸シラグリというポイントに潜りましたhappy02
 
天候(曇り時々雨cloudrain)、透明度共にあまりよくありませんでしたが、ススズダイfishの大群に圧倒されましたhappy02さすがシラグリ
 
天候不良で、ダイビングはイマイチな夏cryingだったのですが、その分気温があがらず汗疹や汗からアトピー性皮膚炎が悪化する患者さんが少なかったのはよかったですねhappy01
 
もう一つ毎年恒例で、この時期に発症する湿布(モーラスなど)による光接触性皮膚炎極めて少なかったのが印象的でした。詳しくは、下記ブログを参照してください。
 
光接触性皮膚炎の過去のブログ:湿布薬「モーラス」による皮膚炎に注意
 
下写真のように、以前湿布貼ったところに日光sunが当たることによって出現します。
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下写真は、先日受診された別の患者さんです。かなり以前に湿布を貼っていて、本人は気づかれていませんでした。
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湿布を貼って1年以上後に、日光sunが当たって出現することもあります。よって、湿布が原因だと思っていない方が大勢おられます。
 
まだまだ、陽射しsunの強い日がありそうですので注意が必要ですねwink
 
(院長)
 

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