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2021年11月

2021年11月16日 (火)

小児アトピー性皮膚炎の重症化予防

先週水曜日は、
 
北海道アトピー性皮膚炎(以下アトピー)の講演でした。
 
今回も福井からの配信です。北海道行きたかったなぁ〜crying
 
写真は、講演前の打ち合わせです。楽しいそうでしょsmile
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今週水曜日もアトピーの講演が西日本であります。
 
講演が、年内あと4つです。ラストスパート頑張りますgood
 
 
ところで今回は、
 
小児アトピーの重症化予防についてお話をしましょう。
 
当院には、小児アトピーの患者さんが大勢通院されています。
 
初診時かなり重症の患者さんも少なくありませんcrying
 
そのほとんどは、無計画な治療による重症化ですwobbly
 
アトピーは良くなったり、悪くなったりするため、
 
どうしても悪い時だけ塗る治療になりがちです。
 
しかし、
 
アトピーは、乳幼児では食物アレルギーを引き起こし、
 
その後に続く喘息などのアトピーマーチの源流になり、
 
学童期では学業及び心身の発達にも影響し、
 
成人になると就労困難などの社会的な不利益にもつながる疾患ですwobbly
 
もう、その人の人生における損失は凄まじいshockshock
 
だからこそ、小児のうちに計画的に治療を開始し、
 
塗り方、塗る量、塗る頻度、通院間隔等を守って
 
重症化を予防し、
 
完全寛解からアウトグロー(治った状態)へ導きましょうhappy02
 
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(院長)
 
*完全寛解:ステロイドなどの外用なしで、皮疹が全くない状態を維持していること。
 

2021年11月 9日 (火)

思春期にきび

一昨日は、久しぶりににきび治療の講演をしましたhappy02
 
今回も、福井からのWEB配信です。
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にきび治療スキルアップセミナーですので、
 
かなりマニアックな会ですが、
 
250人もの聴講者がいたようです。
 
講演後の質疑応答も活発で、
 
私自身は結構楽しかったですhappy02
 
 
ところで今回は、思春期にきびのお話をしましょう。
 
思春期のにきびは、
 
実は大人の肌になる過渡期の現象なのです(下図)coldsweats02
 
数年前まではツルツルの子供肌shineだったはずですが、
 
今はにきびでぶつぶつですcrying
 
そして成人になる頃には、
 
ゴワゴワとした毛穴の開いた大人の肌(萎縮性瘢痕)に変身してしまいますshockshock
 
まぁ、どの程度のお肌になるかは重症度にもよりますが・・。
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そしてもう、小児の、あの頃のお肌に戻ることはありませんwobbly
 
実は、思春期のにきびにこそ面ぽう治療薬の効果は絶大で、
 
早期であれば、十分に小児期のお肌に戻れますhappy02
 
しかし、成人と違って、
 
にきび治療に対する関心が低く、
 
数年放置している方が多いのが実情ですweep
 
以上の現実を知っているだけに、
 
思春期にきびの方には特に真剣に説明するのですが、
 
どこまで伝わっているか疑わしいcrying
 
大人にきびも、当然萎縮性瘢痕を起こしますが、
 
数年放置なんて事はまずありませんし、
 
患者本人の真剣さが違いますhappy02
 
とにかく、思春期のにきび早期に治療を開始し、
 
ツルツルのお肌を取り戻しましょうhappy01
 
(院長)
 

2021年11月 5日 (金)

2種類のにきび痕(あと)

今週末は、久しぶりにざ瘡(にきび)の講演です。
 
今回も福井からのWEB配信です。
 
そろそろ対面の講演がしたいなぁ〜coldsweats01
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Session 1では、瘢痕(にきび痕)の話をするんですが、
 
案外知られていないのが、
 
にきび痕にも色々あるということです。
 
よって、その話を少しだけしましょう。
 
にきび痕は、大きく分けて3種類あります。 
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臨床的に特に問題になるのが、
 
赤いにきび痕斑状瘢痕(はんじょうはんこん)
 
クレーターのように凸凹した
 
萎縮性瘢痕(いしゅくせいはんこん)です。

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にきびを3ヶ月放置しておくと、
 
36.8%のにきび斑状瘢痕になり、
 
8.2%は萎縮性瘢痕になります。
 
前者は面ぽう治療薬で治療可能ですが、
 
後者はまず治りませんshock
 
そして、斑状瘢痕も放置していると、
 
いずれは萎縮性瘢痕になりますshockshock
 
よって、にきびは放置すると、
 
どんどんクレーター肌の萎縮性瘢痕に向かっていきます。
 
こういったことが、近年わかってきたため、
 
我々皮膚科医は、にきびを放置できないのです。
 
講演では、以上の内容を踏まえた
 
ムンテラや治療内容をお話ししたいと思っています。
 
ただし、萎縮性瘢痕は、
 
医学的には治らないということになっていますが、
 
個人的には、
 
ある程度は治せないことはないと思っています。
 
当院のにきび患者さんには、
 
萎縮性瘢痕も治せる方法で治療していますgood
 
といっても、重症の萎縮性瘢痕は無理ですが・・coldsweats01 
 
とにかく、にきびは早期のうちに医療機関で治療しましょう。
 
(院長)
 

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