2015年1月30日 (金)

ガングリオンの簡単な診断法

足の皮下腫瘍は、診断によく迷いますよねcoldsweats01下写真の患者さん(病変は→の部分)なら皮膚科医はどう診断するでしょうか?
 
臨床所見だけなら、腱鞘性巨細胞腫瘍などを疑いたい所ですが、実はガングリオンでした。多発しているのはめずらしい。
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ガングリオンについての詳細は、過去のグログを参照してください(最後に紹介します)。
 
今回は、連続して足のガングリオンの方が来られたましたので、以前にも紹介したことがあるFlash-powered transilluminationという診断法を述べたいと思いますhappy01
 
凄く簡単ですsign01下から懐中電灯(Flash light)を当てるだけです。ごらんのように光が透過してガングリオンが浮き出てくるのですhappy01
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次の患者さんはどうでしょうか。→のところに皮下腫瘍があります。
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光を当てると透過して白く光っているでしょうshine
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これで、だれでも簡単にガングリオンを診断できるんですよhappy01 
皆さんも手足に皮下腫瘍ができたら、暗がりで懐中電灯を当ててみてくださいwink光が透過されればガングリオンの可能性が高いです。
 
当院では、その後超音波検査(エコー)で確認して確定診断します。これが大切ですsign03
 
治療など詳しくは過去のブログを参照してください:
 
ガングリオンかな?と思ったら受診してください。確定診断をしましょうhappy02
 
(院長)
 
 

2015年1月25日 (日)

山口県で「にきび治療」の講演

昨日は、山口県宇部市で講演(宇部・山陽小野田ざそう懇談会)がありました。午前診を代診の先生に途中から任せて福井駅trainに向かいました。
 
ところが、事故でサンダーバードtrainが止まっていたため米原(隣の県)まで車で行って、そこから新幹線bullettrainに乗らなければならないという大変な事態になってしまいましたshock結局なんとか間に合ったのですが、非常に危なかったですcoldsweats01
 
懇談会では、当院におけるにきび治療について、デフェリンゲルからレーザー治療まで幅広い内容を講演してきました。 
 
いつものように、師長と二人で講演です。
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今回の内容は、ディフェリンゲルショートコンタクトテラピー(short contact therapy)の具体的な方法を示したこと以外は、前回の大津での講演と同じです。
 
過去のブログ; 
 
年数回にきび治療の講演をしているので、毎回新しい内容にするのはなかなか難しいですねcoldsweats01
 
今年の総会での講演も決まっており、それまでには全面的にリニューアルshineしたいと思っていますhappy01
 
本日、行きで乗れなかった新幹線bullettrain「さくら」に乗って帰ってきましたhappy01乗り心地は、なかなかよかったですよgood
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明日から診療があるので、山口県は少しだけの滞在でしたが、次に行くときはもっとゆっくりと観光したいですね。
 
(院長)
 
 

2015年1月20日 (火)

足の臭いにご注意!

最近、足の臭いfootが気になると訴えられる方がちょくちょく来られます。案外女性に多いようです。
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足の臭いfootは、足に雑菌が繁殖して起こります。菌が繁殖する原因としては、多汗症巻き爪陥入爪などの爪の病気、糖尿病など多岐にわたります。 
 
巻き爪陥入爪(下写真)のある患者さんは、爪周囲炎から雑菌(主に常在菌)が繁殖しやすく、かなり臭うことが多いですねcoldsweats02また、痛くて足を洗わないことも悪化要因となりますcoldsweats01
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女性であれば、ブーツの中で汗が蒸れて雑菌が繁殖し易いこともあるでしょう。特に足白癬(水虫)糖尿病のある方は、ジフテロイドという菌が繁殖しやすく、強烈な臭いを発することがありますcrying
 
下写真のように紫外線を当てると赤く光るのがジフテロイド菌です。
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さらに寒い時期は、足の抹消循環障害糖尿病のある方は足に潰瘍ができ易く、そこに菌が繁殖して臭うこともありますcoldsweats01
 
足の臭いfootは、なかなか本人は気づかないものです。また、恥ずかしくて受診できずに悩んでいる方もおられます。
 
しかし、足の臭いfootが強い場合は、何か病気が隠れているかもしれません。的確な診断をして早めに治療しましょうhappy01
 
過去の関連ブログ:
 
(院長)
 

2015年1月14日 (水)

感染性粉瘤(アテローマ)

休み明けから粉瘤腫(アテローマ)がはれて(感染性粉瘤)受診される患者さんがやたらと多かったですね(下写真)coldsweats02昨日などは、1日で4人も切開排膿(切って膿を出すこと)をしました。
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餅を食べると、粉瘤腫が腫れるというのは本当なのでしょうか?smile確かに全員餅食って急激に悪化している・・coldsweats01
 
粉瘤腫は、腫れる前なら手術で切除できますが、一旦赤く腫れてしまうと、まずは感染治療になります。切開排膿をして抗生剤の内服をしなければなりません。
 
この切開排膿は、後に行う腫瘍摘出に有利なように行う必要があります。適当に切ってはいけません。特に、十字切開などは厳禁ですねban
 
背中、お尻、耳などは粉瘤腫の好発部位です。これらの部分が腫れて痛くなったら感染性粉瘤かもしれませんね。
 
(院長)
 
*粉瘤腫(アテローマ)の過去のブログ
 

2015年1月 4日 (日)

除雪

予想通り、かなりの雪snowが降りましたねcoldsweats01
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本日、知り合いに除雪をお願いしました。すごい雪です。固まって、もう大きな氷ですcoldsweats02
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完璧な除雪ですねwink
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明日から診療開始ですhappy01除雪完了しましたので、安心しておこしください。
 
(院長)
 

2015年1月 1日 (木)

謹賀新年

新年明けましておめでとうございますfuji
 
早速加茂神社に初詣に行ってきました。福井は、大雪snowになりましたねcoldsweats02
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帰り道は、先が見え難いくらいに降ってきました。これは、豪雪snowになりそうですcoldsweats02
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大雪snowのためあまり外出はしないだろうし、お正月休み中はホームページの改良などをしたいと考えていますhappy01
 
新年診療開始は1月5日(月)からです。今年も宜しくお願い致します。
 
(院長)
 

2014年12月30日 (火)

仕事納め

12/29で今年の診療を終了しました。最終日の外来患者さんは、ジャスト200人でしたが、診療時間内(午後6時)に診察を終了しましたgood
 
診療の効率は、かなり進歩しましたねhappy01ただ、通常は午後5時以降にどかっとcoldsweats02来られるので、こんなに上手くはいきませんが・・coldsweats01
 
診療が終わった後は、年末大掃除をしましたhappy02
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最後は、みんなで食事会beerをして解散しましたhappy02お疲れ様でしたhappy01
 
今年は日赤病院hospitalの人事の関係で、医師の診療応援が激減して大変な1年cryingでした。しかし、チームワークでなんとか乗り切ることができましたhappy01頑張ってくれた職員に感謝したいと思いますhappy02
 
来年は1月5日(月)より診療を開始致します。今年一年ありがとうございました。来年も何卒よろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。
 
(院長)
 
最後にノラ君catの近況。「僕もお掃除お手伝いしたよ」ってな感じでしょうかsmile
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2014年12月21日 (日)

京都の学会

12/19〜12/20はお休みをいただきましてご迷惑をおかけしました。京都の学会に出席してきました。雪snowはないんですが、京都福井より寒く感じましたねdespair
 
下写真は、グランビアホテルの西陣織の帯によるクリスマスツリーxmasです。京都は、クリスマスムード一色ですhappy01
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この学会のメインは、なんといっても宮地教授退職記念講演です。研修医から教授退職までに経験した「忘れ得ぬ患者さんたち」の話で、皮膚科医人生を語っておられて感動しましたhappy02
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その他、椛島準教授のアトピー性皮膚炎を中心とした免疫アレルギーの講演は、いつもながらに感心しましたhappy01谷岡先生のにきびの最新治療の講演も勉強になりましたねhappy01
 
学会で勉強してきたことは、明日からの診療に役立てたいと思いますhappy01
  
ところで、毎年恒例で撮影する京都駅クリスマスツリーxmasなんですが、年々しょぼくなってきているように感じますcoldsweats01
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患者さんからも、お手紙と一緒にこんなかわいい手作りのクリスマスツリーxmasをいただきました。うれしいですね〜happy02明日からもまたがんばります!
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(院長)
 
apple私は、この学会で発表する予定だったんですが、事情があって発表できず残念でしたcrying今回発表する予定だった内容は、来年横浜で開かれる皮膚科学会総会の講演の中で発表する予定ですhappy01
 
  

2014年12月18日 (木)

巻き爪(まきづめ)と陥入爪(かんにゅうそう)

今朝は、昨日からの雪snowが結構積もりました。その除雪で駐車場の一角に雪山ができました。かまくらができそうですねhappy01さらに、遊歩道もついでに除雪しましたgood
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今年から福井に来た女医さんが、この雪に驚いていましたが、こんなのはまだまだ序の口ですねwink
 
ところで昨日は、福井赤十字病院hospital陥入爪の手術(フェノール法)をしてきました。最近は、多い日で1日10人程度の陥入爪治療をしています。
 
陥入爪とは、爪が皮膚に食い込んで感染を起こして腫れてくる(←)病気ですshockほとんどのケースは「新開発の人工爪治療」で改善しますgood
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巻き爪とは違います。巻き爪は、のり巻きのように爪が巻いて締め付けられて痛みます。これは、マチワイヤーを使用したワイヤー法で治療します。
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中には、下写真の左側のように陥入爪と巻き爪が合併しているケースもありますshockこんなときは、右側写真のようにワイヤー法と「新開発の人工爪治療」を併用します。
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治療後2ヶ月です。巻き爪も陥入爪も治りましたねgood
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この人工爪治療でも治療が難しい超重症の陥入爪coldsweats02では手術を行いますが、手術は第1選択ではありません[1]
 
なぜなら、術後数年(時に10年)で爪変形や爪異栄養症というトラブルが起こり得るからです。起こせば一生治りませんshockshock
 
よって、手術は禁忌だbanなどと過激なことを言う先生もおられるくらいですcoldsweats01起こさないようにするテクニックsecretがありますので、万が一手術となっても安心してください[1] 
 
昨日は、若手の先生が見学に来ていたので、そのテクニックshineをレクチャーしましたhappy01ただし現在のところ、重症の方でも「新開発の人工爪治療」でほぼ対応できます。手術となるケースは1/10に激減しました。
 
この人工爪治療に要する時間は数分ですので、受診当日にすぐできますよgood陥入爪や巻き爪でお困りの方はぜひ受診してください。
 
(参考文献)
 
[1]西村陽一:皮膚科基本手技・小手術ハンドブック 陥入爪ーフェノール法
 
(院長)
 
cherry巻き爪治療は、要予約です。
  

2014年12月11日 (木)

粉瘤腫(ふんりゅうしゅ、アテローマ)のくり抜き法

この前の週末は、結構雪snowがふりましたね。本格的な冬の到来です。
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院内のトーマスマックナイトの絵もクリスマスバージョンxmasホワイトハウスレッドルーム』にかけ換えましたhappy01今年もあと1ヶ月をきりましたね〜happy01
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ところで、何故か粉瘤腫(ふんりゅうしゅ、アテローマ、表皮のう腫)の患者さんが急増していますup多い日で1日3〜4例の患者さんを手術しています。昨日水曜日も、日赤で1例行いました。
 
過去のブログ;アテローマ(粉瘤腫)
 
当院の粉瘤腫の手術は、基本的にくり抜き法(へそ抜き法)です。手術時間は5〜10分程度ですので、外来が空いている時間帯であれば即手術となりますが、基本的には後日に予約手術となります。
 
この治療の最大の利点は、術創が小さくて済むことですね。欠点は、取り残しをしないために多少技術を要することです。
 
大きな首の粉瘤腫ですねcoldsweats01
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手術翌日の術創です。小ちゃいキズでしょhappy02半年もすると直径1〜2mmのキズとなってほとんどわからなくなります。
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ただし、くり抜き法が不可能なものもあります。術前に超音波検査をして手術の可否を判断します。
 
また、もう既に感染を起こして赤く腫れている場合(下写真)は、くり抜き法はできませんcryingこの場合は、即日に切開排膿(切って膿をだすこと)をします。
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手術のキズをできるだけ小さくしたいのであればくり抜き法は最適ですねgood気になる方は受診してくださいねwink
 
(院長)
 
  

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