カテゴリ「虫刺症(むしさされ)」の12件の記事 Feed

2012年5月 9日 (水)

マダニにご注意!

最近めっきり暖かくなって来ましたsun


それにつれて、虫さされの患者さんが増えてきています。


先週、マダニに刺された患者さんが受診されました。


マダニは、意外に近所の草むらの葉っぱの裏に潜んでいます(福井では・・)。下写真の様に噛み付いて寄生しますshock
Img_5410_4

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患者さんが自分で取ろうとすると、容易に頭部だけがちぎれて皮膚の中に入り込んでしまい腫れてきます。


また、マダニボレリア菌という病原菌の保有率が高く、ライム病という厄介な感染症にかかってしまう場合がありますshock


マダニは、自分で取らずに必ず皮膚科を受診してください。
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実際の治療ですが、メスやトレパンでの切除が一般的です。しかし、これも数が多いと難しい。


意外に簡単なのが、液体窒素で噛み付いた皮膚ごと冷凍してしまうことです。
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マダニは一瞬で死に、皮膚と一緒にかさぶたになって脱落します。


その他、案外簡単で知られていないのが、炭酸ガスレーザーshineで噛み付いている部分を蒸散して除去する方法ですねwink


しかし、ごく稀に寄生されていることに長期間気付かず、もの凄く巨大になってこられる方がおられます(下写真:→)shockshock
Photo

こういったケースでは手術的に摘出する必要があります。


最後に、マダニが媒介するボレリア菌ですが、テトラサイクリン系やペニシリン系の抗生剤が効きますので摘除後に処方しますgood


とにかく、マダニに刺されたかな?と思ったら、何もせずに皮膚科専門医を受診されることをおすすめしますhappy01

(院長)

*ペット用のマダニ取りピンセットで取れることがありますが、案外うまく取れずに失敗して受診される方多いです。患者さんご自身ではされない方がよいですねcoldsweats01


〠918-8105 福井県福井市木田3丁目2605 
にしむら皮フ科クリニックのホームページ

2011年6月15日 (水)

虫さされにご用心①〜ブヨ(ブユ)〜

梅雨の季節になり、虫の活動が活発になってきました。最近、ブヨ(ブユ、ブト)、毛虫、ムカデによる虫さされの患者さんが急増していますwobbly

今回は、ブヨによる虫さされをお話します。

ブヨは体長2~4mm程度の小型のハエのような吸血性の虫です。下の動画のように、渓流近くや山中などでよく見かけます。
Blackfly


この動画(英語ですが)で大きさがわかると思います。ブヨの被害は世界共通なのですね。でもそのために殺虫剤を川にながすというのはいただけませんねcoldsweats01 アメリカらしいというか・・・・。






露出部、特にスネを中心に刺され赤く腫れて激しいかゆみを生じます。中には腫れて熱がでたりします。
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下写真の子供のようにリンパ管炎(→)を起こすこともあります。これも熱が出ます。
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安易な治療で症状を悪化させると、前回のブログで紹介したように慢性痒疹になって長期間持続します。
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毎年、夏にさされて安易に市販薬ですまし、その冬に慢性痒疹になってくる患者さんが大勢いますweep さされた場合は、すぐに皮膚科で治療してもらうことが大切です。

次回は、そろそろ増えはじめた毛虫皮膚炎のお話をしようと思います。
(院長)

*肌を露出しないこと以外に、これと言った予防法がないのがブヨの怖いところです。以前ブヨにきくという虫除け薬をぬって、死ぬ程さされた経験が私にはありますcrying ハッカのにおいが苦手という噂がありますが定かではありません。良い方法がないから、殺虫剤を川に流す人もいるんですねcoldsweats01

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