当院は、光線療法に力を入れています
光線療法とは、特定の波長を持った紫外線を使用して、乾癬、重症アトピー性皮膚炎、白斑、円形脱毛症などの難治性の皮膚病を治療する方法です。
最近、当院に新しい光線療法の治療器が加わりました。
YouTube: Dermatologists Believe In Daavlin
なんと当院のが日本初導入なんです もちろん、保険診療ができる治療器です
今回は、当院の乾癬治療をご紹介したいと思います
クリニックホームページ内での乾癬治療の紹介が不十分なため、急遽ブログで補足することにしました。
実は、乾癬の治療は最も力を入れている分野の1つなんですけどね 近いうちにホームページを充実させなくちゃ
光線療法は、予約制で行っています。治療法の選択は医師の判断で行いますので、希望されても行わないこともあります。電話でのご相談はお受けしておりませんのでご遠慮ください。受診してご相談ください。
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)とは、手と足にうみ(膿疱)とかさかさ(鱗せつ)ができる原因不明の難治性の皮膚病です。
悪化時は、膿疱だらけになって歩行ができないくらい痛くなることがあります
当院では、308nm波長の紫外線(エキシマライト)を照射して治療しています
当院で使用している機械VTRACは、現在国内で販売されている機械の中では最もパワーが強く、手足という分厚い皮膚でも治療効果が期待できます。
特に、内服(抗アレルギー剤や抗生剤など)や外用(ビタミンD3やステロイドなど)にて治療抵抗性の方に照射しています。
下写真の方は、ビタミンD3とステロイド外用にて効果が乏しかったたためにエキシマライト光線療法を開始しました。
効果を上げるために、最初は週2回受診されることをお勧めします。よくなれば、徐々に間隔を空けていきます。
ただ、掌蹠膿疱症でもいきなりエキシマライトを照射することはありません 大半の方は、生活指導(禁煙やうがい励行など)、内服や外用でコントロールできます。
掌蹠膿疱症でお悩みの方は、ご相談下さい。
(院長)
*最初のころは、なかなか治療効果があがらず苦労しましたが、最近ではテクニックが向上して、難治性の方でもかなり良好な結果が出せるようになってきました
ナローバンドUVB(NB-UVB)は、非常に幅の狭い波長域(311±2nm)を持った紫外線です。
近年、この特殊な紫外線が、アトピー性皮膚炎、慢性痒疹、掌蹠膿疱症などの難治性皮膚病に効果があることがわかってきました。
今回は、慢性痒疹という難治性皮膚病へのNB-UVB療法についてお話します。
慢性痒疹とは、下腿を中心に多発する痒い丘疹(ぶつぶつ)で、年余にわたって持続します
強いステロイド外用を行ってもなかなか改善しないことが多く、この病気をいかに治すかは多くの皮膚科医の悩みでもあります
当院では、慢性痒疹のなかでも特に難治性のものに限りNB-UVB療法を行っています。この青い光が不思議なことにかゆみを抑え、皮膚病を治す力があります
効果は抜群です。照射数回で8割以上の方のかゆみが治まってきます 完全に治るまでには数ヶ月かかりますが、何をしても治らない痒疹がなおるのですから凄いことです。
この方は、エキシマライト単独で十分な効果がでなかったためにNB-UVB療法開始。
当院では、エキシマライト(波長308nm)とNB-UVBのコンビネーション治療なども行っています。
(院長)
*慢性痒疹に対する効果は、単独ではVTRAC(エキシマライト)より従来(311±2nm)のNB-UVBの方が上ですね。波長が長いからというよりは、NB-UVBの方が正常部分も含めて広範囲に照射されるためではないかと考えています。最近では、紫外線A波の長波長領域UVA1の方が慢性痒疹に効くという話もあります。また、エキシマ+NB-UVBコンビネーションもかなりよく効きます。どちらがより効果があるのでしょうか? 興味が尽きませんね。
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