アトピー性皮膚炎診療の最前線
先日、京都グランビアホテルで
アトピー性皮膚炎治療のWEB講演を行いました
内容は、外用療法(プロアクティブ療法など)と
デュピクセント(デュピルマブ)治療についてです。
座長を滋賀県立総合病院皮膚科科長の中川先生(下写真左端)にお願いしました。
彼は、福井赤十字病院皮膚科の元部長でもあります
久しぶりの再会で懐かしかった
私の講演後に、
デュピクセントを含めたアトピー性皮膚炎治療全般について、
パネルディスカッションをしました。
結構有意義な議論ができました
丁度、医学雑誌Monthly Book Dermaに掲載予定の
特集号「アトピー性皮膚炎診療の最前線」の
分担執筆『クリニックのデュピクセント使用』
を脱稿したばかりでした
よって、タイムリーな話題を提供できたと思います
近年、アトピー性皮膚炎治療薬が次々と開発され、
もうアトピー性皮膚炎の寛解(皮疹が無い状態)は、
当たり前の時代になってきました(下図)。
これらの薬剤の中でも
デュピクセントが特に優れていると思うのは、
長く使えば使うほどに有効性が上がり、
安全性も高まるというところです[1,2]
さらに、中止後もリバウンドが無いばかりか、
長期に寛解を維持できるという点も優れています。
これらの点が、最近発売されたJAK阻害剤との大きな違いです。
ところで、この前の総会では、
サノフィの企業ブースに、
我々が作ったデュピクセントの冊子が置かれていました。
これは、患者さんへのIC用に作成しましたが、
スタッフ教育にも使用できます。
詳しい使用方法は、また講演で解説します
(文献)
[1] Beck LA, Thaçi D, Deleuran M, et al.Dupilumab Provides Favorable Safety and Sustained Efficacy for up to 3 Years in an Open‐Label Study of Adults with Moderate‐to‐Severe Atopic Dermatitis. Am J Clin Dermatol, 21(4):567-577, 2020.
[2] Beck LA, Deleuran M, Bissonnette R, et al. Dupilumab Provides Acceptable Safety and Sustained Efficacy for up to 4 Years in an Open-Label Study of Adults with Moderate-to-Severe Atopic Dermatitis. Am J Clin Dermatol. 2022.
(院長)
*講演のパネラーは、以上の他に大津赤十字病院皮膚科副部長の笹橋先生と長浜赤十字病院皮膚科部長の川端先生にお願いしました。先生方ありがとうございました。