カテゴリ「アトピー性皮膚炎」の27件の記事 Feed

2018年11月 2日 (金)

アトピー性皮膚炎が悪化する季節

もう11月(霜月)です。文字通り霜が降りる月ですので、朝晩冷え込んできましたねcatface
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気温が下がって空気が乾燥し、アトピーの患者さんが悪化してくる時期ですshock
 
特に小児は敏感ですね。
 
週2回外用の標準的なプロアクティブ療法を行っている方は、ほとんど悪化していないようですが、
 
5日に1回以下の外用頻度でコントロールされるている方は、やや悪化傾向ですshock
 
悪化している場合は、外用の頻度やレベルを見直す時期ですのでお早めに受診してくださいwink
 
本格的に乾燥する冬を迎える前に対処しておきましょうhappy01
 
 
ところで、中部支部の講演が終了したばかりですが、次の講演である東京支部のリーフレットが出来上がってきました。
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当院で行っている難治性の手強いざ瘡(ニキビ)の攻略方法を色々とお話したいと思います。
 
重症のざ瘡や、お肌トラブルを抱える成人女性のざ瘡アトピー性皮膚炎に伴うざ瘡などを例に当院の治療を紹介します。
 
リピーターという言葉(これは私がつけた題ではありません)はかなり露骨ですが、実はざ瘡患者さんは通院しない(リピートしない)ために、最終的に治せないニキビ跡(ざ瘡瘢痕)を残すことが多いのです。
 
どうすれば通院してくれるのかというアドヒアランスのお話でもあります。
 
(院長)
 

2018年3月 4日 (日)

ざらざらお肌を治しましょう(小児アトピー性皮膚炎のtight control)

赤ちゃんのお肌をさわってみようhappy02
 
つるつるしてる?ざらざらしてる?
 
ざらざら肌アトピー性皮膚炎(以下アトピー)かもしれませんshock
 
私が診察の時に、子供たちのお肌を触っているのは、ざらざら肌を探っているんですwink
 
診察してみると、ざらざら肌アトピーの子は沢山います。お母さんは、気づいていないことが多いですけどねcoldsweats01
 
下写真の赤ちゃんのお肌も、触るとざらざらしていました。これは単なる乾燥肌ではありません。アトピーなんです。
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この皮膚の中には、炎症細胞がいっぱい浸潤しています。保湿のみで改善できる状態ではありません。
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この炎症細胞を早期に消退させないと、アトピーはどんどん進行していきますshock
 
そして、このざらざら肌からダニや食物由来のアレルゲンが侵入して、食物アレルギー喘息などを発症してくることが知られていますshock[1]
 
下写真の子供の場合、全身の保湿はされていましたが、⬆︎で示した目立つ湿疹のみにお薬が塗られていました。
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しかし、触診すると全身がざらざら肌でした。全身の皮膚が炎症を起こしているんですね。
 
ざらざら肌を全て治療すると右側の写真のように綺麗になりました。これが本来のこの子の肌なんですhappy01つるつるでしょ。
 
ロコヒル*で治しましたsmile
 
このざらざら肌ゼロを目指すことをtight control(タイトコントロール)といいます。
  
実は、プロアクティブ療法の真髄はここにあるんですwinkただ単にロコヒルを塗り続けることがプロアクティブ療法ではありません。
 
毎回診察でお肌を触っているのはこのざらざら肌を探るためなんですよ。そして、それに従って外用剤の種類(レベル)、塗る量、頻度、塗る範囲を決定しています。 
 
Tight controlされた肌は、皮膚からのアレルゲンの侵入(経皮感作)を防ぐことができ、将来の食物アレルギーや喘息などのアレルギー疾患の発症を予防することができます[1][2]
 
さらにTight controlは、アトピーの重症化と遷延化を防ぎ予後を改善するという報告もあります[2]
 
読み終わったら、早速赤ちゃんのお肌を触ってみましょうwink
 
 
(参考文献)
①Lack G et al.: N Engl J Med 2003; 348:977-85.
②片岡葉子:皮膚の科学 2015; 14(Suppl.23):13-18.
 
*ロコヒルは、ロコイド軟膏とヒルドイドソフトの混合軟膏です。混合比により3種類あります。開業時に師長が命名しました。
 
(院長)
 
 
apple重症例や大人は、血液データ(TARC: ターク)も使って更に精密にコントロールします。
 
プロアクティブ療法の過去のブログTARCを使用したアトピー性皮膚炎の治療
 
banana過去のブログでも述べている通り、tight controlされている患者さんは、経皮感作がなくなるため大人でも急速にIgEが低下していきます。 
 
 
 

2017年4月24日 (月)

アトピー性皮膚炎のTARCコントロール

今日は、良い天気でしたね〜sun 早く夏が来て欲しいなぁhappy01
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ところで本日は、アトピー性皮膚炎(以下アトピー)のプロアクティブ療法の経過をお話ししたいと思います。
 
今回はちょっと専門的すぎるかもsmile
 
4年前にこのブログで、アトピー性皮膚炎のプロアクティブ療法という題で2人の重症アトピー患者さんを紹介しました。
 
二人とも、その後も真面目に通院され、寛解状態(皮疹ほぼゼロ)をずっと維持されています。
 
血液データ(TARC, IgE)も非常に良好です。
 
症例1 10代女性 初診時のTARC(ターク)14146 Pg/ml、 IgE 12730 IU/ml ⇨現在 TARC 264 Pg/ml  IgE 2342 IU/ml
1 
 
症例2 20代男性 初診時のTARC(ターク)7755 Pg/ml、 IgE 7930 IU/ml
⇨現在 TARC 661 Pg/ml  IgE 1300 IU/ml 
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2人ともしっかり通院され、アトピー性皮膚炎克服に頑張っておられるのは嬉しい限りですhappy02
 
現在、外用は週1〜2回で、通院間隔は1ヶ月半〜2ヶ月程度です。再燃はほとんどありません。
 
両者とも高IgEが改善され、完全寛解(治癒)が期待できそうですね。現に、良好なコントロールから完全寛解に至ったケースを数多く経験していますgood
 
TARCを測定して、それを道標に治療方針を立てる。それをTARCコントロールと言います。
 
それを実践する外用療法がプロアクティブ療法なのです。
 
特に重症の患者さんにこそ行ってもらいたい治療ですねwink
 
(院長)
 
 
 
治療の具体的な方法は、過去のブログ『TARCを使用したアトピー性皮膚炎の治療』を参照してください。
 
*TARCは、正式にはタルクと読むらしいのですが、私は英語読みのタークに慣れてしまっているので。
 

2016年10月27日 (木)

ロコヒル=プロアクティブ療法?

ロコヒル(ロコイド軟膏とヒルドイドソフトの混合軟膏)は、当院でアトピー性皮膚炎(以下アトピー)の子供に使用している外用剤の一つです。
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 (乳児アトピー性皮膚炎:マルホ株式会社 アトピー性皮膚炎パンフレットより)
 
当院に以前通っていて、いつの間にか来られなくなり、今は他院でロコヒルだけを貰っていたという患者さんが、最近何人も再診されました。
 
その子達の母親から、「ロコヒルを他院で貰ってずーと塗っているが、いつになったらアトピーが治るのか?」という質問がありましたcoldsweats02coldsweats02
 
ロコヒルをずーと塗ることが、当院治療の肝(プロアクィブ療法)と勘違いされているようですねcoldsweats02
  
ロコヒルを同じ頻度と量で、ずーと塗っていてはダメでしょうwobbly
 
外用剤は、皮膚の状態に合わせて外用のレベル、量、頻度を変化させなければいけません。そこが、皮膚科医としての腕の見せ所ですwink
 
過去のプロアクティブ療法のブログ:アトピー性皮膚炎のプロアクティブ療法 
 
気温がぐっと下がり、湿度が低下してきましたdespair肌が乾燥する季節です。
 
週1−2回外用でプロアクティブ療法中の患者さんも、外用頻度レベルの変更が必要になる時期です。保湿剤の外用量も増やす必要があります。
 
また、長期寛解で外用をしていない患者さんも症状が出現してくる可能性があります。
 
悪化してから慌てて受診するのではなく、余裕をもって受診しましょうhappy01
 
(院長)
 
*院内の指導用の外用剤の蓋に、時々絵を描いて遊んでいます。ただし、患者さんが受け取る容器には描かれていません。
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*当院でも、プロアクティブ療法を行っていないアトピー患者さんは大勢おられます。しかし、小児に関しては、できる限りプロアクティブ療法を行っています。
 

2016年3月24日 (木)

アトピー性皮膚炎の新ガイドライン

先月、日本皮膚科学会より『アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2016年版』が発表されました。7年ぶりの改訂です。
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改訂された内容は色々ありますが、特に注目すべきところは、プロアクティブ療法と病勢マーカーとしてのTARC値の話だと思います
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          (アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2016年版より引用)
 
  
TARCを使用したプロアクティブ療法の実際は、このブログでも再三再四述べている通りです。
 
 
まだまだ具体性に乏しい記載ではありますが、この治療法がガイドラインに初めて掲載されたことに意義があります。それも、推奨度1(強く推奨する)エビデンスレベルA(結果はほぼ確実)で。
 
私の経験では、小児アトピー性皮膚炎の内に導入すれば、ほぼ100%コントロールできて完全寛解(過去ブログ)に持ち込めますgoodただし、通院されない方(ルーズケア)は無理ですが・・shock
 
 
これにより、除去食の必要もなく、食物アレルギーの発症も防ぐことができます。この点は、まだ今回のガイドラインには載りませんでしたが・・weep
 
過去のブログ:食物アレルギー
 
不必要な除去食が多すぎますからね。むしろ除去食は、アレルギーを増大させることが報告されています(The LEAP study)(*)
 
 
よって最悪なケースとは、外用治療をろくにせず、除去食に一生懸命精を出しているアトピー患者さんということになりますcrying
 
(院長)
 
*すでに食物アレルギーを発症し、医療機関で適切に除去食が行われている方は除去食の継続が必要です。自己判断で中止すると大変危険です。
 
以前、小児アトピー性皮膚炎治療で有名な国立成育医療研究センターの大矢先生が、アトピー性皮膚炎で除去食が必要だった症例はほとんどないと講演でおっしゃっていましたが、私も同感です。要するに、外用が十分にできてないだけと言うことです。
 
 

2015年7月20日 (月)

海の日の越前海岸

今日は海の日mistですねhappy01昨日と今日の2日間、ダイビングをするために越前海岸へ行ってきました。
 
今朝8時前に到着しましたが、浜はガラガラでした。しかし、ぴーかんに晴れていましたよsun
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昼頃になると人が増えてきましたが、例年より少なめでしたね。台風の影響で、水温はまだ23℃とかなり冷たかったです。
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さあ、これから夏本番です。ダイビングシーズンのはじまりです。
 
 
ところで、夏風邪の一種である手足口病が猛威をふるっていますcoldsweats02
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手足口病についての過去のブログ;手足口病
 
特にアトピー性皮膚炎の小児は、手足口病発症後にアトピー症状が悪化することがあります。またさらに、外用中止を指示されて急激に増悪する症例も増えています。
 
プロアクティブ治療中の患者さんは、一見すると症状がほとんどありませんので、外用治療を中止するように指示されがちです。
 
当院通院中のアトピー性皮膚炎患者さんで、手足口病を発症された場合は、外用治療を中止する前に一度当院にお問い合わせください(可能であれば受診してください)。
 
(院長)
 
 

2015年4月 9日 (木)

NHKスペシャル「新アレルギー治療~鍵を握る免疫細胞~」

本日は、足羽川沿いの桜cherryblossomを見に出かけました。さすが桜名所100選に選ばれるだけあってすごく綺麗でしたhappy01ただ、ちょっと寒かったですけどねcatface
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ところで先日、たまたまNHKスペシャル 「新アレルギー治療~鍵を握る免疫細胞~」をみました。みなさんはご覧になられたでしょうか?
 
この中で、ピーナッツアレルギーの話題をやっていましたね。
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特に重要な点は、今年2月に発表された「The LEAP study 」の結果を報告していたところです。この結果次第でアレルギー予防の根本が変わる当ブログで3年ほど前に取り上げた話題ですねhappy01
 
 
640人の乳児が参加して、ピーナッツを週3回以上食べさせたグループピーナッツを徹底的に避けた(除去食)グループにわけて生後60ヶ月まで追跡した最もエビデンスレベルの高い調査(二重盲検ランダム化比較試験)です。
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(NHKスペシャル 「新アレルギー治療~鍵を握る免疫細胞~」より)
 
結果は(私にとっては)予想通り、ピーナッツを離乳食の早い段階でたくさん食べたほうが、除去食をしたグループより優位にピーナッツアレルギーの発症を抑えたという結果(3.2%対17.3%)です。
 
要するに、食物アレルギーが発症する前の早い段階で、積極的に食物(この場合はピーナッツ)を摂取することで、食物アレルギーが起こりにくくなるということです。
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 (NHKスペシャル 「新アレルギー治療~鍵を握る免疫細胞~」より)
 
番組に出演していた医師も、「食物アレルギーが発症する前には、(除去食はせずに)なんでも食べさせた方がよさそうですね」といっていましたwinkdanger
 
 
このNHKスペシャルでは、もう1つ大切なことを述べていました。それは、ピーナッツオイルを乳児湿疹のスキンケアに使ったがために、重篤なピーナッツアレルギーを起こしてしまったある患者の話です。
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塗っていたピーナッツのタンパク質が、湿疹という炎症した(バリアが壊れた)皮膚から体内に入り、ピーナッツアレルギーが引き起こされたということです。
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(NHKスペシャル 「新アレルギー治療~鍵を握る免疫細胞~」より)
 
前述の出演医師も、「乳児湿疹を早く治してスキンケアを行い、皮膚バリアを強化して食物タンパクが皮膚から侵入しないようにすることが大切である」と述べていました。

乳児アトピー性皮膚炎は、皮膚バリア障害をもつ乳児湿疹の重症型です。何故当院では、プロアクィブ療法で肌の良い状態を保たせているのか、その理由がよくわかると思います。

 
以上まとめると、『食物アレルギーを予防するためには、発症する前にむしろ積極的に食物を摂取し、除去食はダメ、アトピーなどの湿疹は早く治して皮膚から食物タンパクなどのアレルゲンが侵入しないようにする』ということですね。
 
(院長)
 
danger番組内でも強調されていましたが、すでに食物アレルギーを発症されている方が、勝手に除去食を解除するのは大変危険です。
 
*以上の話は、Lack G先生(本文の最後の写真の方)の二重アレルゲン暴露仮説に基づくもので、アレルゲン(食物タンパクなど)は、皮膚から入るとアレルギーを引き起こし、口(消化管)から入るとアレルギーが起こりにくくなるというものです。LEAP studyの結果から、仮説ではなくなりつつあります。
 
 

2015年3月11日 (水)

アトピー性皮膚炎の原因と予防

当院には、毎日多勢のアトピー性皮膚炎(以下アトピー)のお子さんが受診されますhappy01
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受診時に、お母さんからの質問で多いのは、「うちの子のアトピーは、何の食べ物が原因でしょうか?」、「卵などの除去食はしなくてよいのでしょうか?」などですcoldsweats01
 
ずばり回答すると、アトピーの原因は食物アレルギーではありません。ですから、除去食は基本的に(というかほとんど)行う必要はありません。しかし、アトピーを放置しておくと、経皮膚感作(過去のブログ参照)により、いずれ食物アレルギー喘息などが併発してきますshock[1][2][3][4]
 
では、アトピーの原因は一体何なのでしょうか?
 
当ブログでも再三述べているように、皮膚のバリア機能異常(簡単に言えば乾燥肌)が、発症に大きく関わっているようです[2][4][5]
 
実際に、アトピー発症のハイリスク(両親にアトピーがあるなど)の赤ちゃんを生後まもなく保湿治療をすることで、バリア機能を改善させてアトピーの発症を抑えたというエビデンスレベルの高い報告が最近なされました(下グラフ)[4]
 
(アトピー性皮膚炎の累積発症率を示すカプランマイヤー曲線)
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このグラフが意味するところは、保湿治療をした子の方(上の線)が、しなかったコントロール群(下の線)に比べてアトピーの発症率を3割も減らせたというものです。
 
しかし、この著者も述べていることですが、一旦発症したアトピーは、保湿治療のみでは改善しません。
 
保湿剤以外の外用剤(ステロイド軟膏やプロトピック軟膏など)も使用して積極的に治すことが必要です。当院ではプロアクティブ療法ですねwink
 
これにより、食物アレルギーや喘息などの発症を予防するだけでなく[1][4]すでに発症しているこれらの疾患の症状も改善することが知られてきていますhappy01
 
以上のことは、過去のアトピー性皮膚炎のブログに詳しく書いていますので参照してください。
 
(参考文献)
[1]Lack G:J Allergy Clin Immunol. 2008;121:1331-36.
[2]秋山真志: 日医雑誌 2010;138:2536-7.
[3]Dharmage SC, et al.: Allergy. 2014;69:17–27.
[4]Horimukai K,et al.:J Allergy Clin Immunol.2014;134:824-30.
[5]Simpson EL, et al.: J Am Acad Dermatol 2010;63:587-93.
 
(院長)
 
banana以前、[4]の論文の責任著者である大矢幸弘先生(国立成育医療研究センター生体防御系内科部アレルギー科医長)の講演を聴いたときに、除去食はほとんどしない、アトピー症状のコントロールが悪いのは単に外用ができていないからだと断言されていましたね。同感です。
 
cherry[4]の論文では、保湿剤として2e(ドゥーエ)を使用していたようですが、責任著者の大矢先生は、ワセリンでも同様の結果が出るであろうと述べておられます。    
 
apple最近オリーブオイルや馬油を赤ちゃんの保湿剤として使用している方が増えています。経皮感作の起こりやすい赤ちゃんに、これら動植物性のオイルを使用することはおすすめしません。
 
 

2014年11月 1日 (土)

アトピー性皮膚炎と食物アレルギーの関係

本日より11月になりました。めっきり寒くなりましたねdespair
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寒くなると、乾燥肌の患者さんが急増してきます。それにつれてアトピー性皮膚炎(以下アトピー)の患者さんも悪化してくる時期ですshock
 
プロアクティブ療法中の患者さんは、悪化時は外用頻度を高めて早めに受診してください。例えば、週1−2回外用の患者さんは、週2−3回の外用に頻度をあげるということです。
 
ところで、最近よくきかれる質問があります。
 
『アトピーは、なにか食べ物が原因ではないのですか? 食事制限はしなくてよいのですか?』というものです。
 
アトピー性皮膚炎は、長い間単なるアレルギー性疾患と考えられていたために、次の流れが信じられてきました。
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ですので、アレルゲンの除去すなわち原因食物を除去すればアトピーは予防できる、あるいは治ると信じられてきましたwobbly
 

長年の研究から、食物制限はアトピーの予防効果も治癒させる効果もないことがわかってきました[1][2][3]。

さらに多くの研究から、食物アレルギーアトピーの関係は以下の図のようになることがわかってきています[4][5]。
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すなわち、アトピーを放置する(外用治療をしない)と食物アレルギーを併発するというのが正解です。
 
よって、アトピー発症早期からの外用(ステロイド&保湿剤)治療がアレルギー感作を防ぎ、食物アレルギーを予防あるいは改善させるのですまた、外用治療はアトピーそのものを予防する効果があることもわかって来ています[6]
 
さらに、安易な食物制限はかえって食物アレルギーを悪化させます。
 
下グラフは有名な臨床研究ですが、英国の子供はピーナッツを厳しく制限しているのにピーナッツアレルギーが非常に多いのです。イスラエルの子供は、ピーナッツをよく食べているのにピーナッツアレルギーが非常に少ない[7]
Photo
 
どうやら、アレルゲン(この場合はピーナッツ)の経口摂取(食べること)は、アレルギーを抑制するようです[4][7]。なんでもよく食べた方が良いようですねgood
  
外用治療をおろそかにして、食物制限に精を出している方をよくみかけますが、如何に間違った方向で努力しているかがわかるかと思いますcoldsweats01
  
(参考文献)
[1] Clin Exp Allergy 2004; 34:1220-1225 (Study of prevention of allergy in children of Europe)
[2] Pediatr Allergy immnol 2002; 13:32-7 (National asthma campaign manchester asthma and allergy study)
[3] Pediatrics 2008; 122(1): 115-112 
[4] N Engl J Med 2003; 348:977-85
[5] J Allergy Clin Immunol 2008; 121:1331-6
[6] J Am Acad Dermatol 2010; 63:587-93
[7] J Allergy Clin Immunol 2008; 122:984-91
 
(院長)
  
*アトピーを放置すると、生後1年で食物アレルギーを起こす確率は、アトピーの無い子供にくらべて5倍以上という報告もあります。
*すでに食物アレルギーになってしまった方は、その重症度に応じて制限をする必要があります。しかし、それでアトピーが治るわけではありません。
 

2014年6月 1日 (日)

第113回日本皮膚科学会総会

先週末は休診させて頂きまして、ご迷惑をおかけしました。本日、第113回日本皮膚科学会総会より帰ってきました。大変疲れましたcatfaceが勉強になりましたhappy01
 
泊まったホテルの部屋から学会会場(国立京都国際会館)が一望できました。以前、このあたりに住んでいたことがあるんですが、静かな環境で緑も多くとても良いところですhappy01
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講演の合間に会場の庭園に出て一休みjapanesetea朝から缶詰状態wobblyで講演を聴いていたので、気がついたら夕方になっていましたcoldsweats02
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しばらく、この庭園を散歩しました。お、大きな白鳥。この学会会場は、空気か澄んでいてきもちいい〜happy02
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今年の学会は、主にアトピー性皮膚炎と尋常性乾癬にしぼって講演を聞きました。
 
アトピー性皮膚炎についてだけ少し述べると、プロアクティブ療法の有用性を多くの演者が述べていました。まんまこのブログで述べていることですwink
 
小児アトピー性皮膚炎プロアクティブ療法で早期に積極的に治療することは、後に発症する食物アレルギー喘息などの発症を防ぐために非常に重要であること、逆に安易な食物制限はこれらの発症予防になるどころか逆効果になり得るということです。そして成人でさえも、プロアクティブ療法でdrug free(治癒)にまで持っていける可能性があります。
 
私も、自分のアトピー性皮膚炎は治癒しましたが、その後喘息を発症して現在(49歳)も治療を続けています。当時は、このような概念や治療法がありませんでしたからねcrying
 
(院長)
 

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