虫刺され急増の予感












(Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎より引用)
あまり知られていませんがチャドクガの成虫自体は毒を持っていません。しかし、繭に毛虫の毒針毛(0.1〜0.2mm程度の毒針)が付着しており、結局蛾になるときに体に付着しています。ですから被害の程度は毛虫に比べれは小さいんですが、除虫のときに羽ばたかれでもしたら大変です
今日は、ほんとに暑かったですね既に真夏です。このクリニックの写真を撮ったのは午前9時ですが、もう汗ばむ暑さでした
本日朝、クリニックの玄関の青紅葉(あおもみじ)に水やりしていると、葉っぱが枯れているのを見つけました
その枯れ葉の近くに毛虫発見! イラガ(刺蛾、Monema flavescens)です。
枯れ葉の近くにイラガがいるというのは本当ですね
イラガというのは、別名「電気虫」といい、この触覚にふれるとビリと電気が走ったような痛みがあり、患部が腫れます
イラガは、毒をもつ毛虫の一種です。しかし、チャドクガと違って毒針(毒針毛)を飛ばしません。触れなければ大丈夫です
7〜10月ごろに発生します。カキ、ナシ、バラなどの葉裏によくいます。
当院の紅葉は調べましたがこれ一匹でした。患者さんが触れたら大変でしたね 事前に駆除できでよかったです
(院長)
じっと見ているとかわいくなってくるのが不思議です
(師長談)
ちなみに、紅葉はイラガの大好物らしいです
今回の記事とは関係ありませんが、夏休みでもあり現在レーザーおよび手術(ほくろやシミとり、良性腫瘍の切除など)の予約が2ヶ月先までいっぱいです
お急ぎでなければ秋以降に予約が減ってきますのでその時期の受診をお勧めします
お急ぎの方は、私が信頼をおいている形成外科医あるいは皮膚科医に紹介させていただきます
電話でのご相談はお受けしておりませんのでご遠慮ください
チャクドクガの幼虫(毛虫)による皮膚炎の患者さんが急増しています。連日5、6人の受診があります。
下の写真は、数日前に当院を受診された患者さんです。腕に細かな丘疹(ぶつぶつ)が集簇しています。凄く痒そう!
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チャドクガは、ゴールデンウイーク頃に卵が孵化して毛虫となり、6、7月頃に羽化して蛾(ガ)となります。これが卵を生んで、またそれが孵化して8、9月に毛虫になるという、2度の発生をします。よって、被害は二層性にきます。また、庭木としてのツバキやサザンカに大発生することがあり、実害としては毛虫の中では最大です
(下動画:チャドクガ幼虫)
毛虫は何百万本という毒針毛という毒針(長さ0.1〜0.2mm)をもっています。これが皮膚に刺さって症状を引き起こします(下写真は日本皮膚科学会ホームページより)
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詳しくは、昨年のブログにまとめました。参照してください。
不定期に、毛虫の大発生の年が回ってきます。今年は、大発生の予感がします 気をつけてください
安易に市販薬などで治療していると、患部が徐々に広がっていくことが多く、被害にあったときには医療機関
へすぐに受診することが大切ですね
一昨日受診された全身に皮疹が広った患者さん 夜も眠れないくらい痒かったそうです
(院長)
ちなみにブログ掲載の写真は、本人の同意を得ています。
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にしむら皮フ科クリニックのホームページ
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