カテゴリ「皮膚がん」の13件の記事 Feed

2023年4月10日 (月)

皮膚癌(がん)の専門医

先日、2つのがん専門医の資格更新ができましたhappy02
 
日本皮膚科学会『皮膚悪性腫瘍指導専門医』
 
日本がん治療認定医機構『がん治療認定医』です。
 
特に前者は、審査基準が厳しく、毎回更新が大変ですwobbly
 
資格保有者も、北陸・甲信越で7人しかいません。
 
でも、開業後に3度更新できましたhappy02good
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開業後に3度更新した人、他にいないんじゃない?
 
知らんけどbleah 
 
希少な皮膚がん専門医ですので、
 
皮膚がんかも?と思ったら是非ご相談ください。
 
これかも、福井の皮膚がん治療に貢献していきたいと思います。
 
(院長)
  

2019年7月 3日 (水)

何故か?皮膚ガン急増中

今日は、福井赤十字病院hospital皮膚ガン(基底細胞癌)の手術をしてきました。
 
先週、顔面の進行癌(有棘細胞癌)福井赤十字病院hospitalで拡大手術してきたばかりです。
 
ここ1ヶ月程で、基底細胞癌を4人、悪性リンパ腫を2人、悪性黒色腫(メラノーマ)有棘細胞癌線維肉腫(骨肉腫のこと)を各1人ずつ見つけていますcoldsweats02
 
何故こんなに?
 
実は5月末に「皮膚ガンの早期発見」という題のブログを書いたためか、皮膚ガンを心配されて受診された方がやたらと多かったです。
 
こういった啓蒙って大切ですねwink
 
皮膚ガンは進行が早いものが多いです。数ヶ月の躊躇で取り返しのつかないこともありますshock
 
しかし、内臓のガンと違って自分で早期に発見できるガンでもあります。
 
黒子やできものが急に大きくなってきたり、何らかの異常を感じたら医療機関をすぐに受診しましょう。
 
(院長)
 
 
 

2018年4月 6日 (金)

皮膚がん指導専門医とがん治療認定医

先日、がん治療に関する2つの資格更新審査の結果が届きました。
 
その資格とは、皮膚悪性腫瘍指導専門医(日本皮膚科学会認定)とがん治療認定医(がん治療認定医機構認定)なんですが、なんとか2つとも合格passしましたhappy02
  
早速、新しい認定書を旧いのと交換しましたhappy01
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特に、皮膚悪性腫瘍指導専門医は非常に更新基準が厳しくて大変でしたsweat01
 
この指導専門医制度は、発足以来11年を経過しましたが、未だに資格保有者は全国で81名(福井県は2名)しかいません。
 
資格の取得および更新のハードルが異様に高いので、むしろ専門医の数が減少しているくらいなのですshock
 
今回の資格更新は、hospital大阪赤十字病院(立花隆夫皮膚科部長)で研修をさせていただいたおかげです。
 
ありがとうございました。
 
さらにグッドニュースなのが、このhospital大阪赤十字病院のNo2であった八木洋輔先生が、この4月から福井赤十字病院皮膚科のトップに就任されました。
 
よって、皮膚がん診療のレベルがぐっとアップすることでしょうhappy02
 
八木先生は、以前から当院土曜日の診療も手伝ってもらっていましたので、さらなる病診連携がとれそうですgood 
 
(院長)
 

2018年2月 4日 (日)

皮膚癌(がん)の早期発見

今年の冬は、雪snowが多いですね〜coldsweats01 連日の積雪で参っていますwobbly
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この寒さで、特にしもやけの患者さんが急増していますcoldsweats02今週もかなり寒くなるようです。お気を付けください。
 
よく効く飲み薬塗り薬がありますので、治療が必要な方は受診してくだいhappy01
  
話は変わりますが、最近ほくろできものなどで、悪性腫瘍(癌)を疑って受診される方が増えています。
 
そして驚くことに、結構な割合で悪性(癌)が見つかっています。ここ3ヶ月だけでも8名ほどおられましたcoldsweats02
 
特に新しいエコーのおかげで、悪性のしこり(実際は肉腫でしたが)をみつけることができた例もありました。
 
幸い全員が早期の癌でした。
 
気になるほくろできものがある場合は、放置せずに早めに医療機関を受診しましょう。
 
(院長)
 
 

2016年11月27日 (日)

皮膚癌(ひふがん)の早期発見

当院は、皮膚癌(がん)の早期発見に力を入れており、皮膚癌を疑って受診される患者さんがかなり多いですね。
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(上写真:基底細胞癌)
  
特にホクロの癌(悪性黒色腫、メラノーマ)の場合、昔は肉眼で疑って、危なそうだったら手術を勧めるというパターンでした。
 
しかし最近では、ダーモスコピー(下写真)によってかなり正確な診断ができるようになってきました。
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下写真は、今年の夏に受診された患者さんの黒子(ほくろ)ダーモスコピー所見です。
 
中心に潰瘍(⭐️)があり、その周囲に不規則な白い部分(blue-whitish veil:白矢印)があります。その他に、irregular black dotsや腫瘍辺縁にirregular pigment networkとregressionを思わせる所見(黒矢印)等々があり、悪性黒色腫(メラノーマ)を強く疑わせる所見満載ですshock
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直ちに行った病理検査の結果は、やはり悪性黒色腫(メラノーマ)でした。
 
幸い他臓器への転移はなく、センチネルリンパ節生検も陰性でした。あと数ヶ月ほっておいたら危なかったなぁcoldsweats02
 
ここ最近、メラノーマやパジェット病、肉腫などの悪性腫瘍の若い患者さんが多いです。たまたまなんででしょうが、少し気になりますねshock
 
幸いどの患者さんも早期に治療が開始できてよかったですhappy02
 
気になる出来物や黒子がある場合は早めに受診してください。ダーモスコピー検査は痛みがなく、数分で終わります。もちろん、保険適応ですよgood
 
(院長)
 
*土曜日の午前診は、応援医師による2診体制で行っています。
 
12月の土曜日午前診の応援医師が決定しましたので掲示します。
 
12月 3日 応援なし
12月10日 登谷医師(女性医師)
12月17日 日本皮膚科学会京滋地方会出席のため全日休診
12月24日 藤田医師
 
danger12月17日(土)は午前午後とも休診です。
 
 

2015年9月17日 (木)

大阪赤十字病院に出勤

昨日は、大阪赤十字病院hospitalに出勤してきました。私、この病院の非常勤医師としても働いていますwink
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大阪赤十字病院hospitalは、京大関連病院の中では最も皮膚悪性腫瘍(皮膚ガン)の治療を行っている病院です。ここの部長の立花先生は、私のこの分野の師匠でもあります。
 
皮膚悪性腫瘍を勉強するために、休診日である水曜日を利用して、不定期に出勤しています。
 
皮膚悪性腫瘍は、私のライフワークの1つですのでこれからも頑張って通いたいと思います。
 
(院長)
 
 
*9月の土曜日午前診の応援医師が以下のように変更になりました。
 
9月12日 藤田医師
9月19日 応援医師なし
9月26日 横田医師 登谷医師
 
9/19(土)は医師が一人となっておりますので、大変な混雑が予想されます。
 
 
 

2015年4月16日 (木)

大阪赤十字病院

昨日は、大阪赤十字病院hospitalに行ってきました。福井赤十字病院hospitalに比べるとかなり大きいですね。
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実は私、今年の4月よりここの非常勤医師となりました。不定期ではありますが、主に皮膚悪性腫瘍(皮膚がん)の治療を手伝いに行く予定です。
 
大阪赤十字病院は、京大関連病院の中でも最も皮膚悪性腫瘍の治療を行っている病院ですので、大いに勉強していきたいと思いますhappy02
 
夜は、みんなで食事をした後に、大阪造幣局の桜の通り抜けcherryblossomに行ってきました。
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師長の横でピースサインをしているのは、この前まで当院でも勤務してもらっていた一ノ名(旧姓 登谷)先生です。患者さんに非常に人気が高かった先生で、当院でもたまに働いてもらえないか交渉中ですsmile
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大阪赤十字病院皮膚科部長の立花隆夫先生と一緒に。
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皮膚がんの治療は、開業してしまうとほとんどの方は勉強しなくなります。というか、勉強する余裕がなくなりますcrying
 
しかし、悪性腫瘍指導専門医としては、開業しているから皮膚がんは勉強していませんでは通じませんし、厳しい更新基準もクリアできません。日常診療だけでも大変ですが、頑張って勉強していきたいと思いますscissors
 
また、このような機会を与えてくださった大阪赤十字病院皮膚科の立花部長や、滋賀医科大学皮膚科 田中教授に感謝申し上げます。
 
(院長)
 
 
 

2015年2月27日 (金)

人をだめにするソファ

久しぶりの更新です。
 
最近ノラ君catに、無印良品のソファ(通称「人をだめにするソファ」)を買ってやったら、結構気に入って座っています。
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お顔を見るとキリッ!としていて、「だめ猫」にはなっていないようですねsmile可愛いでしょhappy01
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ところで次は、センチネルリンパ節生検の話題ですhappy01
 
この前ブログでとりあげた悪性黒色腫(メラノーマ)センチネルリンパ節生検の結果は陰性でした。これで、腋窩リンパ節郭清(リンパ節を全て切除すること)をする必要はなくなりました。良かったですねhappy01
 
 
リンパ節郭清は術後の合併症のことを考えると、する必要がなければしたくありません。その必要性の有無を判断するために行われるのが、センチネルリンパ節生検なんですgood
 
実は数日前にも、外陰部のある皮膚がんセンチネルリンパ節生検を行いました。下写真はそのときの蛍光法の写真です。
(注)センチネルリンパ節生検は、色素法、RI法、蛍光法の3種類があります。
 
病変部は外陰部の左側なのに、なんと右側に流れて、さらにUターンして()右鼠径リンパ節()に入りましたcoldsweats02。今回は、蛍光法がすごく役立ちましたねhappy02
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センチネルリンパ節とは、最初に転移するリンパ節ですから、これに転移がなければ郭清をする必要はありません。
 
センチネルリンパ節生検を行うことによって、リンパ節郭清の必要性の有無を正確に判断できるようになり、患者さんの負担が大幅に改善されましたhappy01
 
日々進歩する最新の検査や治療法を学ぶためにも、今後も貪欲に学会参加をして研鑽に努めます。その為に休診させて頂く事が有り、ご不便をおかけしますがご理解下さい。
  
(院長)
 
 
 

2015年2月 9日 (月)

足の黒子(ほくろ)

最近メディアで黒子の癌悪性黒色腫、メラノーマ)が定期的に取り上げられているので、自分の黒子(ほくろ)が心配で受診される方が増えていますhappy01
 
当院のブログの写真は、結構メディアから使用依頼が来るので、みなさんが見ている放送は当院の写真が使用されているかもしれませんねsmile
 
ところで日本人の場合は、足底に黒子(ほくろ)の癌が発生し易いのですshock
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昔は肉眼eyeで見て、危なそうだったら手術をすすめていたのですが、現在はダーモスコピー(下写真)を使って正確に診断ができるようになりましたhappy01
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例えば足底の黒子(ほくろ)ダーモスコピーでみると、次のように見えることがあります。
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足の裏には指紋があります。上写真のように、指紋の溝に沿って着色(焦げ茶色)を示すパターンを、皮溝(ひこう)平行パターン(parallel furrow pattern)といって良性のパターンです。悪性になることはまずありませんgood
 
次の写真のように見えることもあります。
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着色が、溝と溝の間の皮丘(ひきゅう)というところに着いています。これは、皮丘パターン(parallel ridge pattern)といって悪性である可能性が高くなりますshock積極的に手術(生検)をして病理検査をすすめます。
  
次のパターンは刷毛ではいたような着色(繊維状パターンfibrillar pattern)です。
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このパターンは、悪性の可能性は低いです。しかし、可能性はありますので経過観察が必要です。7mmより大きいものは切除して病理検査をすることが勧められています。
 
  
下写真の患者さんは、上写真のようなfibrillar patternの方の経過をみていたときに、ある日突然、矢印の灰色の部分(直径1mm)が出現しました。whitish veilという悪性の所見です。至急検査のため予約をいれたのですが・・。
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患者さんは予約日に来られず、呼び出しに応じて受診されたころには、whitish veil(←)はさらに大きくなっていました。
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たった2mm程度の所見(黒子自体は8mm程度)に対して2cm以上の十分なマージンで切除しました。完治できたと思いました。その後数年経過はよかったのですが・・。
 
私が福井赤十字病院hospitalを去って後に局所再発し、その後局所リンパ節を経由して全身に転移を起こしてしまいました。このときほど、この癌の恐ろしさを感じたことはありません。
 
黒子の癌(悪性黒色腫、メラノーマ)には十分な注意が必要です。足の黒子(ほくろ)が気になる方は、ダーモスコピー検査をしましょうhappy01
 
(院長)
  
*現在当院では、3種類8台のダーモスコピーを所有しています。
1)DermaLite Lumio S
Dermalite
 
2)Epi light 
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3)Handyscope
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それぞれ特徴があり、正確な診断のために用途にあわせて使用しています。
 
*本文中の皮丘パターンの検査結果は良性でした。改めて見ると一部皮溝パターン(double dotted variant)をみとめるようです。どちらが優位かというと、皮丘パターンということになりました。
 
 

2015年2月 5日 (木)

悪性黒色腫(メラノーマ)のセンチネルリンパ節生検

昨日水曜日は、悪性黒色腫(メラノーマ)の手術とセンチネルリンパ節生検を行いに福井赤十字病院hospitalに行ってきました。
 
センチネルリンパ節生検というのは、乳がんや悪性黒色腫で最近行われるようになってきた最先端の検査です。 
 
センチネルリンパ節とは、癌が最初に転移するリンパ節のことです。ここに癌が転移していなければ、他のどのリンパ節にも転移していないこと意味します。
 
下写真は、蛍光色素を下背部の病変周囲に注入した後に、左腋窩を撮影したものです。黄い矢印は、センチネルリンパ節に流入するリンパ管、赤い矢印はセンチネルリンパ節です。ばっちりとセンチネルリンパ節をとらえることができましたgood
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センチネルリンパ節を見つける方法は3つあります。上写真のように蛍光色素を使った蛍光法、放射性同位元素を使ったRI法、特殊な色素を使った色素法です。
 
福井赤十字病院hospitalは、3つの方法を全て使って100%の検出率を目指しています[1][2]happy02 このリンパ節に転移があるかどうかで、病期(ステージ)と治療方針が大きくかわるのです。正確にみつけなければいけませんthink
 
下写真は、以前行ったセンチネルリンパ節生検蛍光法)です。左踵の悪性黒色腫(メラノーマ)だったと思います。
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蛍光法は、こんな感じでリンパ管が一目瞭然なんです。すごいでしょgood画像が綺麗なのは、このときはカメラから直接録画していたからですね。 
 
未だに、この3つの方法を行っている皮膚科施設は全国的にはめずらしいようです。またさらに、これをするために病院に出張する開業医も全国的にはめずらしいかもしれませんねsmile
 
悪性黒色腫(メラノーマ)の診断と治療は、私の専門分野の1つです。黒子(ほくろ)が心配になったら受診してください。的確に診断しますhappy01
 
(参考文献)
[1]中川雄仁、藤井弘子、西村陽一: 当院におけるセンチネルリンパ節生検蛍光法の経験 皮膚の科学 2008: 7(1);75-78
[2]中川雄仁、藤井弘子、西村陽一: desmoplastic malignant melanomaの1例 臨床皮膚科: 2008: 62(8); 571-574
   
(院長)
 
 

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