毛細血管拡張性肉芽腫の結紮療法3
毛細血管拡張性肉芽腫(pyogenic granuloma : PG)は、日常診療でよく遭遇する血管腫の一種です。
以前2度、この治療法(毛細血管拡張性肉芽腫の結紮療法)について詳しく紹介しましたので、この治療を希望されて来院される方が増えました
本日は、急激に大きくなった後頭部の腫瘍で受診された患者さんです。専門医であれば一目でPGを疑いますね この患者さんも前回同様に妊婦さんでした。妊婦さん多いですね
治療は通常、切除か炭酸ガスレーザーでしょうか? かなり出血しそうですね 局所麻酔もしなくてはいけません。再発もよくしますしね しかも、妊婦さんです。
当院では、やはり結紮療法(麻酔なし)です 絹糸で結紮(結ぶ)すると腫瘍は駆血されて白くなっています。
1週間後には、きれいにとれていました。紅斑がのこっていますが、1ヶ月以内に消失します。
知り合いの医師からうまく行かなかったといわれることがあります。よく聞くと全員やり方が間違っています 簡単ですがポイントがありますので、やみくもに結紮しても失敗します。
この症例もそうですが、悪性腫瘍との鑑別のため病理検査は必須です。結紮すれば出血しませんので、組織を一部病理検査にまわしましょう
県外から1日だけで治療をしてほしいという問い合わせがかなりあります。最低でも3回以上(初診、治療の予約日、経過観察など)指定された日に受診する必要があります。よって、基本的に県外の方はお断りしております。
(院長)