にきび痕を治すディフェリン治療
久しぶりににきび(尋常性ざそう)治療のお話をします。にきび治療で今最もポピュラーな薬はディフェリンゲルです。当院通院中の患者さん用に、より具体的にディフェリンゲルの使用法を解説したいと思います
多くの医師からも使用法をよく尋ねられます。みなさんこの薬の使い方が難しくて苦労されているようですね
では、実際の患者さんを紹介します。下写真はかなり重症の患者さんですね早速ディフェリンゲルを使用しました。
初診時
3ヶ月後、新しいにきびはほとんど出なくなりました。受診される度に、ディフェリンゲル月2本の使用を確認して厳格に守らせました。
私は、ここから3ヶ月以上外用させます。下写真は、ディフェリンゲル使用8ヶ月後です。凸凹が改善しているでしょこの時期には、外用を月1〜2本とやや少なめにしています。
ディフェリンゲルは、にきび痕に効くという点が他のにきび治療薬との大きな違いです。
次の女性もディフェリンゲルを使用しました。
3ヶ月後にはかなり綺麗になり、新しいにきびもあまり出なくなりました。この方も、ディフェリンゲル月2本の使用を厳しく守らせました。
さらに半年外用してもらいました。どうです?肌がツルッとしたでしょう。この時期には、外用を月1〜2本とやや少なめにしています。
この肌質改善こそが、ディフェリンゲルの最大の効果なのです。そしてこの恩恵を受けるためには、半年以上にわたって月1〜2本で外用しなければならないということです。
当院のディフェリンゲル使用者の8割以上が、3ヶ月間、月2本の使用を守って治療しています。しかし、半年以上継続されている患者さんの数は半分程度にまで下がります。ディフェリンゲルの真の効果は、半年以上継続の後にあられるのに残念ですね
もう1人は、以前に紹介した患者さんです。
Vビームというにきび用レーザーを施した後に、1年以上ディフェリンゲルを月3〜4本使用しました。
にきび痕がかなり無くなりましたね彼は、今年県外の大学に合格しました。県外に行っても、ディフェリンゲルを続けてもらいたいと思います。さみしくなりますね
ディフェリンゲルの効果が無かったという方、ディフェリンゲル1本を1ヶ月以上にわたってちびちびと使用していませんか?これではあまり効果がありませんよ
(院長)
*ディフェリンゲルの使用量は、プロアクティブ治療(アトピーのものとは違います)という維持療法があり、月1本以下で使用することもあります。しかし私は、以上のことから半年以内に維持療法の導入をすすめることはありません。
*ディフェリンゲルには、使用初期に肌荒れのトラブルが起こります。これを乗り越えさせるのに多少テクニックが必要です。トラブルを恐れて初期使用量を少なくしていると、いつまで経ってもお肌トラブルが改善せず、なおかつにきびも改善しないという最悪の結果になりがちですね。