えぬくりブログ

にきび痕は非常に治すのが難しいですねにきびを放置しておくと治らない痕が残ります

 

何しろこの前の日本皮膚科学会総会では、にきび発症から３ヶ月以内に、赤いにきびの１割弱がアイスピック型の瘢痕（治らないにきびあと）を残すという話もありました

 

現在当院のにきび痕（あと）治療は、ディフェリンゲルとVビームが主体です。

 

ディフェリンゲルについては、以前のブログを参照にしてください。保険治療でできるにきび痕に効く唯一の薬です。

 

 

Vビームは、ディフェリンゲルが行われていて効果がいまいちな方に行っていますが、すべての方に効果がある訳ではなく、効きそうな方を優先的に行っています。治療は、医師が決定します。希望されても行いません。

 

まだ赤いにきび痕であれば、Vビームが効く可能性があります。少しくらいの凹みも元に戻るかも

 

この方はディフェリンゲルを半年以上外用してかなり改善し、この状態に落ち着きました。しかし、まだ赤いにきび痕が残っています

Vビーム３回照射後です。赤みも幸いかなり取れ、凹みも一部改善していますこの後もディフェリンゲルをずっと塗り続けています。

 

次の患者さんは、以前にも何回か紹介した方です。もう、痕が残りそうなので慌ててVビームを照射しました。

２回照射後です。なんとか凹みが持ち上がりました。でも実は彼の場合、話は簡単ではなくて、すぐに急激に悪化して上のように戻ります

それで、ディフェリンゲルを多量に（月３本以上）１年以上外用させて良い状態を維持させました。それでもまだ顎ににきびが出ているでしょ。ここまでくるのは大変でした

 

以上の治療は、まだにきび痕が出来はじめの頃にはなんとか効果がありますが、長年経過したにきび痕には難しいですね

 

やっと最近、この治療のために買ったフラクショナルレーザーCO2RE（コア）を稼働し始めました忙しくてこの治療は封印していましたのでいよいよ始動です　といっても練習中ですが・・・

この治療法を否定されている先生方もおられますので、本当に効果があるのか？どうして目立たなくなるのか？など詳しく調査したいと思います。

 

最近この治療を開始された方です。なかなかすごい痕でしょ

 

 

CO2RE（コア）によるにきび痕治療は、まだ当院で確立されたものになっていませんので、治療のラインナップには入っていません。希望されても行いません。まだ研究中（練習中？）といったところです

 

とにかくにきび痕をつくった場合は、治る確実な治療はありません（世界的にも）治ればラッキーという程度です。つくらないことが最も重要です。ですから、にきびになったらすぐに医療機関で治療を開始することが大切ですね　

 

当院では、長期間経過してどうしょうもなくなったにきびの方が大勢こられますが、にきびもにきび痕も長期間放置されたもの（誤った自己治療なども含む）は治すのが大変ですうまくいく人もあれば全然効果がない方もおられます。とにかく、エビデンスのある最新の情報に基づいてあれこれ地道にトライするしか無いようですね

 

（院長）

 

＊CO2RE（コア）を開始している方は、メーカー（CANDELA)から実際に治療として使用されているセッティングを提供してもらって行っています。適当に行っているのではありません。