第115回 日本皮膚科学会総会
先週末は、京都で開催された第115回 日本皮膚科学会総会に行ってきました。
ホテルの窓から見た開催会場の国立京都国際会館です。いつ来ても気持ちの良い所です
学会内は撮影禁止なので、企業展示会場を撮影しました。それを見ながら学会のことをちょこっとお話しましょう。
これは、レーザーメーカー最大手のシネロン・キャンデラ社のブースです。当院は、真中のピコレーザー以外は全て持っています。
今話題のピコレーザーは、刺青治療では非常に効果があるそうです。値段を聞くと、フェラーリが1台くらい買えそうです
レーザーセミナーでは、レーザートーニングの賛否が話題になっていました。私もその治療にはいささか疑問があり、手を出してはいません。まぁ、今のところは否定的です。
しかし、ここ数年のレーザートーニングに関する海外の文献を読んでみると完全否定は疑問です。本当に、危険なだけで効果がないのでしょうか?
これは、ポーラファルマのブースです。ニキビ治療薬デュアックと爪水虫治療の新薬ルコナックの2つが目立ちますね。
今年は、ニキビ治療のガイドラインが改訂されました。
デュアックとベピオ(マルホ株式会社)の2つの過酸化ベンゾイル製剤が加わり、さらに維持療法の概念が追加されて、大幅な改訂となりました。
この話題のために、学会のニキビの講演はどこも満席でしたね。今学会で一番勉強になった領域です。
実は、今年の中部支部学術大会でニキビ治療の講演を依頼されているので、気合を入れて勉強しました
これは、グラクソスミスクラインのブースです。いよいよ話題の男性型脱毛症(AGA)治療薬ザガーロが発売(6月13日予定)となります。
半年以上も発売が延期され、一時はどうなることかと心配されましたが、いよいよ発売です。
プロペシアの1.5倍の効果があり、値段も当初の予想よりかなり安くなりそうです(現在交渉中)凄く効きそう
これは、ジェイメック社のブースですね。おなじみのVTRAC(ヴィトラック)がありました。
白斑の教育講演を聴講しましたが、今やエキシマライト治療は常識となってきています。
でも、エキシマライトの機械は数あれど、結局教育講演などに出てくるのはVTRACばかりです
ところで、現在新しいプロトコールで行っているエキシマライト+フラクショナルレーザー治療はかなり良い感じです。
できれば、今年の中部支部学術大会か、来年の総会で報告したいと思っています
これは、田辺三菱のブースですね。なかなか京風でおしゃれですね〜
このブースとは関係ありませんが、アトピー性皮膚炎の講演も聴講してきました。ほとんどこのブログで述べている通りの内容でした。
しかし興味深かったのは、生後2日目の経表皮水分蒸発量(TEWL)が、1年後のアトピー性皮膚炎発症率とかなり相関しているという報告があるそうです。遺伝やその他の要因に関係なく。
ということは、生後2日目から保湿しないといけませんね。こんなに早くから。驚きです
その他には、メラノーマ治療(新薬が続々)やダーモスコピー検査の教育講演やセミナーにも積極的に参加してきました。一応、皮膚悪性腫瘍指導専門医ですからね
怒涛の3日間が過ぎました。下写真は、帰りのタクシーを待ちながらホテルの方角を撮ったものです。本当に、この会場は気持ちがいいなぁ
(院長)