マダニは自分で取らないこと
最近山に行ってマダニに刺されるケースが増えています。ご注意ください。
下写真は先日受診された患者さんですが、右脇腹にマダニが食いついています(⬅︎)
ダーモスコピーで見ると頭を皮膚に突っ込んでいます。無理に引きちぎると頭(正確には口器)が皮膚に残って腫れます
また、虫をつまむとマダニの消化管内容物が逆流して皮膚に注入され、感染のリスクが増大します
マダニは、腹に色々な病原菌(ライム病、日本紅斑熱、重症熱性血小板減少症候群)を持っていますからね
よって多くの病院では、手術で虫を切除するのが一般的です。でも、何十匹と刺されている人もいますから、手術も限界がありますよね
当院では切除はしません。下写真のように、アプリケーターを使ってクライオプロで液体窒素を吹き付けます
クライオプロの動画です。イボに対してスプレー式で液体窒素を吹き付けているところです。
こんな風に皮膚ごと虫を冷凍してしまいます。数日で、虫と一緒に皮膚が壊死して瘡蓋となって取れます。
とは言っても1cm以上何てのも稀にありますから、あまりにでかいのは手術になりますが・・
マダニは自分で処理せずに医療機関で治療しましょう。
(院長)