白斑(はくはん)のレーザー治療
当院は、尋常性白斑(はくはん)の治療にかなり力を入れています。
詳しくは過去のブログを参照してください:当院の尋常性白斑治療
特に今回は、難治性白斑に対するフラクショナルレーザー治療についてお話します。
この話は、一般の方には少し難しすぎるかもしれませんが・・
この治療は、フラクショナルレーザーを照射後にエキシマライト等の特殊な紫外線を照射して難治性の白斑を治療しようというものです。
フラクショナルレーザーとは、上図のように皮膚に無数の孔をあけるレーザーです。
昔は治療成績が一定しなかったのですが、新しいプロトコールを作成してからはかなりうまくいっています。
下写真は、豪雪前の本年1月19日よりこの治療を1クール行った白斑の患者さんです。
半年の紫外線療法でほぼプラトーな状態であった白斑が、治療直後の2月7日にはかなり色素斑がでていますね。
この治療の凄いところは、良くなる人は1〜2週間で色素斑がでてくるところです。
この治療は、レーザーの照射回数、頻度、出力、当て方などコツがあります
1つだけ当て方のコツを教えましょう
下写真は1クール目のフラクショナルレーザー照射直後(左)と照射後3日目(右)です。
正常皮膚でフラクショナルレーザーが当たっているところの色素が増強していますね(⬆︎)
経験上、こういった場所の色素が拡大します。要するに、正常部分もかなり含めて照射した方が良さそうです。
それ以上は、今年の第117回 日本皮膚科学会総会でお話します
今年の総会でお話するのは、炭酸ガスフラクショナルレーザー・コア(CO2RE)についてです。
国内の医療承認がとれた唯一のフラクショナルレーザーです。
フラクショナル機能を含めた多機能性能と扱いやすさでは、承認機の炭酸ガスレーザーの中では断トツでしょうね
その他に、Vビームパーフェクタの赤いにきび痕(PIE:Postinflammatory erythema)への効果や、国内最高の照度を誇る全身型ナローバンドUVB ダブリン3シリーズの使用経験などもお話します。
今年の総会は広島なので楽しみだなぁ。実は、広島へ行くのは初めてなんです。
(院長)
*臨床写真は、患者さんの同意を得て掲載しています。