小児アトピー性皮膚炎のタイトコントロール
結構好評だったようで、既に何件かの講演の申し込みがありました
WEB講演では、新薬デュピクセントを使用した成人アトピーのタイトコントロールについてお話ししました。
この治療の最終目標は、大人の重症アトピーを完全寛解(お肌ツルツルで薬も必要無し)へ導くことです。
大人の重症アトピーは、なかなか治すの大変なんですよ
ですから、まだ疾患活動性が低い小児アトピー性皮膚炎の頃に
治療戦略をしっかり立てて管理し、
早期に疾患活動性を抑え、寛解に持ち込むことが大切です。
このような治療をタイトコントロールと言います。
当院の小児アトピーは、全員タイトコントロールです
ですから、1日外用量(1日何g塗る?)、週外用頻度(週何回塗る?)、外用レベル(何をどこに塗る?)を全員指示されています。
これらをきっちりと管理して、完全寛解(お肌ツルツルで薬も必要無し)に向かわせるのです。
大人のアトピーと違って、母親が管理するため
物凄く真面目に管理してくださります
ですから、完全寛解率が非常に高いのです
さらに小児の場合は、
食物アレルギーや喘息などの発症を防ぐためにも
タイトコントロールは大切です。
私は、このタイトコントロールの概念をざ瘡(にきび)治療にも取り入れています。
にきびも、放置して(or 無計画な治療で)治らず、
永久に残るにきび痕(萎縮性瘢痕)になっている方結構いますから
これについては、またの機会にお話ししましょう。
(院長)
*寛解とは、お肌ツルツルだが、まだ外用は週1〜2回程度は必要な状態。完全寛解とは、お肌ツルツルで、デュピクセントやステロイドなどの薬物療法無しの状態。