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2021年7月17日 (土)

アトピー治療のプロアクティブ療法で大切なところ

当院のアトピー性皮膚炎(以下アトピー)治療は、
 
プロアクティブ療法を中心に行っています。
 
この治療法は、今のところ、
 
外用療法単独で完全寛解(ほぼ治癒した状態)
 
導ける唯一の方法だと思っています。
 
下図の様に、外用(ピンク)をしっかり塗って(step1,2)、
 
remission(寛解;皮疹がない状態)を得て、
 
外用頻度を徐々に減らしていく(漸減;step3)方法です[1]
Dup5001
 
特に大切なのが、寛解導入・維持(Step 1,2)です。
 
この時期に、しっかり外用して
 
皮疹がほとんどない状態にする必要がありますhappy02
 
ここをいい加減にすると治療が全く進みませんwobbly
  
この時期は、外用剤のレベル、量、頻度、塗布部位
 
かなり正確にまもってもらう必要があります。
 
特に小児は、1日の塗布量を秤(はかり)で計ってもらっているくらいですから。
 
それぐらい厳密な治療なのです(tight control)wink
 
昨日も、完全寛解に達し治療終了となった方が何人かおられましたgood
 
その一歩手前の1〜2週間に1回外用で
 
アトピー症状なしという患者さんも大勢いますhappy02
 
特に子供は、母親がしっかり管理してくれているので、概ねうまくいきます。
 
ただ、かなりルーズで
 
step1を何度もやり直しになる方もいますけどねcrying
 
とにかく、プロアクティブ療法は最初が肝心なのです。
 
(参考文献)
[1] Kataoka Y:Dermatology Today 2021; 41:4-11
   
(院長)
 

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