エキシマレーザーの講演 in 東京
先週末は、第86回 日本皮膚科学会東京支部学術大会で
エキシマレーザーの講演をして来ました。
内容は、円形脱毛症と尋常性白斑の治療です。
特に、円形脱毛症に対するエキシマレーザーの
凄まじい効果を披露しました
さらに分子標的薬や生物学的製剤も開発され、
治療内容は、ここ数年で大きく変わってきています
以上の内容に加えて今回は、
治療の出口戦略についても考察してみました。
円形脱毛症の患者さんは、脱毛以外は健康な方です。
ですから、副作用ができるだけ少なく、
できれは漸減中止していける治療を選択する必要があります。
現在当院で行っている以下の治療内容は、
ほとんど副作用がありません。
よって出口戦略は、より通院しやすいもの、
より施術しやすいものへとなります。
そういった観点から、
当院ではまだ、JAK阻害剤の治療は躊躇しています
懸念される重大な副作用リスクがあるにもかかわらず
中止するとすぐに再発するため
止められない可能性があるからです
FDAもブラックボックス警告をつけている薬剤ですので、
開業医が安易に手を出すものでは無いと思っています。
少なくとも、
エキシマレーザーや生物学的製剤でも効果が乏しい症例で、
患者さんがそのリスクを承諾した場合に限り
使用可能と考えています。
当院の患者さんからも問い合わせが多いため、
私の考えを少し述べさせてもらいました。
(院長)
*JAK阻害剤については、あくまでも私見です。アトピーにおける短期使用ではなく、円形脱毛症への長期使用に対する懸念を述べました。
*皮膚科学会は、Bio製剤承認施設での使用を推奨しています。