白斑を治そう!〜エキシマライト光線療法〜
尋常性白斑は境界明瞭な完全脱色素斑(真っ白ということ)です。この疾患は、メラニンを作る細胞が徐々に消失していくことが原因です。なぜ消失していくかはよくわかっていません。難病の1つです。
故マイケルジャクソンがこの病気であったことは有名です。マイケルは治るのをあきらめて(or don't like being black?)、全身を脱色していたという噂もあります Michaeal said ," This is the situation I have a skin disorder that destroys the pigmentation of my skin. It's something I cannot help. OK? But, when people make up stories that I don't wanna be who I am, it hurts me."
(僕は、皮膚の色素が失われいく病気にかかっているんだ。自分自身ではどうすることもできないんだよ。わかるでしょ。なのに、僕が白人になりたいから(脱色している)なんて、傷つくよ。)
治療法は、まず紫外線療法です 従来の機械では、週3回通っても、何年も治療にかかりました。しかも治らないかもしれない よって、皮膚科医もあまり積極的に治療はしませんでした。しかし、ここ数年で治療法が飛躍的に進歩しました。エキシマライト光線療法の登場です
私も、エキシマライトと呼ばれる308nm波長のナローバンドUVBが白斑に効くらしいことは知っていました。しかし、従来のナローバンドとさほど違いがないだろうと思っていましたところが、今年の日本皮膚科学会総会に参加してその考えが一変しました もの凄くきくようだと。しかも、保険適応です よって、当院でも早速7月より開始しました。
これが、そのエキシマライト光を発射する機械『VTRAC』です
福井県で初導入ということで、福井テレビからも取材がありました そのときに、こころよく患者さんとして出演していただいたのが下の写真の方です。白斑では、VTRAC第1例目です。絶対に治さなきゃと思いましたね 上写真:7/9、下写真:11/9。この治療効果のすごさに驚きました 数年ではなく、数週の単位でぐいぐいとよくなっています
テレビで放映されたこともあり、大勢の患者さんが来院され、こんなに白斑の方がいたのかと驚きました しかし、受け入れには限界があり、新規の患者さんは2-3ヶ月待ちになっています 12月より体制を整え、現在の週2回の照射日を週4回に増やす予定ですので、待機期間を短縮できると思います
現在下記の方のみに治療を制限しています。
①病変が手のひら2枚分の範囲の方
②週1回以上通院できる方(週2回が理想)
③午前9時〜12時、午後2時半〜5時までの時間帯に受診できる方
(院長)
*ブログを書く途中で、マイケルジャクソンの動画をいろいろ見ました。日本に伝わっている奇癖なマイケルとは全く違う人物であるようだと感じました。これも偏向報道だったんですかね。マイケルは非常に重度の尋常性白斑であったようですね。今ならエキシマライトで顔くらいは治せたかもしれません。