あなたの足は本当に水虫ですか?
当院には毎日大勢の自称水虫の方が受診されます しかし、その大半が水虫ではありません
まず一番多いのが、市販薬によるかぶれです。下写真の患者さんは、一生懸命市販の水虫薬をぬっているのですが改善せず悪化してきました
患者さんの心理として、改善しない場合は塗る量が足りていないと勘違いします。さらにたっぷりと何回も外用することでますます悪化していきます 顕微鏡検査で水虫菌(白癬菌)がいないことを確認し、かぶれの治療を開始することが大切です。
ちなみに白癬菌は、顕微鏡で下写真のように見えます。当院では、実際にモニターで見せて患者さんに納得してもらってから治療を開始します。
糸状菌(filamentous fungi)の一種で、菌糸が糸(filament)のように見えます。ちなみに丸いのは空気の泡です。
次に気をつけなければならないのが、細菌感染です。特にジフテロイドという細菌で起こる紅色陰癬は有名です。趾間がじゅくじゅくして水虫そっくりです。紫外線を当てるとcoral redと言われる鮮やかなピンク色に光ります
これもイミダゾール系以外の水虫薬は効きませんので、中止させて抗生剤の治療を開始します。
ちなみに本物のcoral red(珊瑚色)は、こんな色です(セブ島にて)
その他に水虫そっくりの病気もあります。
下写真は、掌蹠膿疱症の患者さんです。膿疱症の一種で、原因不明の難治性皮膚病です。水虫と間違われて治療されているケースが結構あります
エキシマライト光線療法にて下写真のように寛解しました
その他には、汗疱性湿疹など鑑別を要する疾患は多数あります。治らないと思っているあなたの水虫は、実は水虫では無い可能性があります。あなたの足は本当に水虫ですか?
(院長)
*受付時間変更について
4月1日より受付終了時間が15分早まりました。5月より土曜日の午後診がなくなります。
受付時間:
午前診は8:15〜12:00/午後診は2:15〜18:00までになります(土曜日は16:00のままです)。
ただし、5月からは土曜日の午後診はありません。