毛細血管拡張性肉芽腫に対する結紮療法5
毛細血管拡張性肉芽腫(pyogenic guranuloma: PG)は日常臨床でよく遭遇する疾患ですが、治療はかなり厄介です当院では、ブログで何度も紹介している通り、結紮療法(以下結紮)を行っています。
でも結紮できないものもあるんだよと他の先生から言われることがあります。で、ちょっとしたテクニックを公開します
教科書的には、PG治療の代表として液体窒素冷凍療法(以下冷凍療法)がありますが、これはちっとも効きません とういうか、逆に悪化することが多いのです私は、この悪化するのを逆に利用することにしています
PGが小さくて、茎が太いものは結紮し難いので、まず冷凍療法をしてやると悪化して結紮しやすくなるんです
これはさすがに結紮できないですね。で、冷凍療法してみますと。
大抵は、数日後に悪化しています。
でも茎は大きくなっていませんので、簡単に結紮(糸で結ぶこと)ができます。
数日後にとれました
(下写真は取れてから2週間後の写真)
この患者さんも茎が太くて結紮が難しいですね。で、冷凍療法してみました。
数日後に案の定悪化しています。全体は大きくなっていますが、茎は大きなっていませんので容易に結紮できます。
結紮1週間後、きれいに取れました
この治療法は、私のライフワークの1つですので、色々なテクニックを開発しています。またこのブログで紹介したいと思います
(院長)
*液体窒素冷凍療法は、イボの治療にはよく効きます。
*県外の方は、この治療をお断りしております。連絡もなく県外から突然受診され、治療を強要される方がおられますが、全てお断りしております。県外の方で、当院の通院指示を守ってもらえた方がほとんどおられません(1例をのぞいて)。治療に対する責任がありますのでご理解下さい。また、他県でこの治療を行っているクリニックの照会の電話が多いのですが、全くわかりませんのでご遠慮下さい。