レーザーフェイシャルのシミ治療
この前の名古屋の講演では、キャンデラ社の各種レーザーについてベーシックなテクニックを解説しました。
過去のブログ: 名古屋で講演
その講演内容について少しだけ公開しようと思います。今回は、Q-Alex(Qスイッチアレキサンドライトレーザー)とGentleLASE(ジェントルレーズ)のコンビネーションによるレーザーフェイシャルについてです。
レーザーフェイシャルとは、ロングパルスアレキサンドライトレーザーであるGentleLASEによる顔面全体のレーザー照射です。主に、シミ(老人性色素斑、雀卵斑)や肌質改善に効果があります。
30%程度のオーバーラップで打ち残しがないように打ちます。特に、下眼瞼の打ち方が要注意ですね打ち方一つで、効果がかなり変わりますこれもテクニックですね。動画は、時間短縮のため早送りしています。
YouTube: レーザーフェイシャル by clinic-N
*パラメーターは、キャンデラに尋ねてもらうとわかります通常のフェイシャルモード設定に目元や両頬にかけては一部強い設定を重ねるようにします。
下写真は、レーザーフェイシャル前(左)と3回終了後(右)のお肌の比較です。大きなシミ(→)や取れにくいシミはQ-Alex(後述)を併用(コンビネーション)します。シミ以外に、GentleLASEにより小鼻周辺の毛穴が改善しているのがわかりますよね。また、ほほのたるみが取れて、ややタイトニングされています
照射されている女性は、当院の職員ですが、動画撮影のころにはすでにレーザーフェイシャルを20回くらいはしているので、上写真よりさらにお肌がきれいになっています
しかし、レーザーフェイシャルで全てのシミが取れるわけではありません。よって、さらに強力なQ-Alexをレーザーフェイシャル後にかぶせます。
動画のように範囲が狭ければ氷麻酔で行い、範囲が広ければ外用局所麻酔剤を使用することもあります。
*ワンポイントアドバイスとして動画のように皺をのばして照射することが大切です。6〜7J/㎠とやや弱めで色素沈着があまりでないように行います。しかし、厚めの脂漏性角化症は8〜10J/㎠と強めに行うこともあります。
下写真の方は、左こめかみに大きなシミ(→)があります。これはレーザーフェイシャルでは完全には取れませんので、最初からQ-Alexを当てます。また、皺(→)がどのように変化するのかも見ていてください。
大きなシミは取れました。レーザーフェイシャルをしつつ、取れ難いシミはQ-Alexを被せていきます(コンビネーション)。 Q-Alexの照射は弱めで、whiteningはそれほど気にしなくてもOKです。
3回終了時です。かなり取れましたね。→の皺が改善しているのがわかります。肌のたるみや質感も改善しています。ただ、肌質改善はかなり個人差があります。
以上、レーザーフェイシャルのベーシックな治療テクニックの解説をしました。講演では、医師向けにもう少し詳細に解説しましたが、内容は同じです。
その他のレーザー、Vbeam(ブイビーム)や炭酸ガスフラクショナルレーザーのCO2RE(コア)についてはまたの機会に解説します。
(院長)
*久しぶりにレーザーの話題を取りあげました実は、マンパワー不足で新規のレーザー治療の患者さんは増やさないようにと、わざとここ2年間ほどはレーザーの話題は封印してきましたまだまだマンパワー不足ですので、新規の予約は極めて入りにくい状態です。また、適応はこちらで判断しますので、希望されても行わない可能性もあることをご了承ください。