にきび治療の講演 in 第37回日本臨床皮膚科医会総会
今日は、第37回日本臨床皮膚医会総会でざ瘡(にきび)治療の講演をしました。
もちろん今回もWEB講演です。
座長は、関西医大の谷崎教授(下写真)です。
私の講演後、ディスカッションをしました。
今回の講演で新たに強調したのは、
にきび治療におけるTreat to Target (T2T)の概念です。
日本のにきび治療は大変遅れていたのですが、
ここ10年で一挙に世界標準レベルに達しました
具体的には、アダパレン製剤と過酸化ベンゾイル製剤の導入です。
これにより、治療のパラダイムシフトが生じ、
慢性炎症性疾患であるにきびの治療が、
完全寛解へと導ける段階にまで来ました
最終目標は、にきび跡の無い、美しい皮膚(美肌)を獲得することです。
T2Tとは、設定した治療目標に向かって、
厳密な疾患管理すなわちタイトコントロールをしていくアプローチ法です。
関節リウマチで導入された治療概念ですが、
最近では多くの慢性炎症性疾患で導入されようとしています。
にきび治療も、
適切な外用量を設定してタイトコントロール し、
最終目標(美肌)を達成するためのアプローチ法として
この概念を取り入れるべきです。
講演では、ここまではっきり明言はしませんでしたが、
今後のにきび治療の概念として
この考えが主流になっていくことを期待します
(院長)