乾癬治療ピラミッドの完成をめざして
この前の土曜日、『乾癬治療を考える会 in Fukui』で
講演(ハイブリッド)をしました。
内容は、クリニックでの生物学的製剤の使用についてです。
この治療薬は、凄まじい効果を発揮します
当院で使用している患者さん達は、
重症であったにもかかわらず、
皮疹は、ほぼゼロです
(福井赤十字病院提供)
しかし福井県では、まだあまり普及していません。
そこで、この治療の普及のために、
まず私が講演し、その後ディスカッションをしました
乾癬治療は下図のように、多くの治療法があります。
これを乾癬治療ピラミッドと言います。
当院では、このピラミッドの完成を目指しているため、
生物学的製剤は必須なのです。
しかし、このピラミッドの完成は結構大変です
紫外線療法は、高額な機器の導入が必要ですし、
生物学的製剤は、病院との連携が必須です。
しかし、他の治療では歯が立たなかった
超重症の患者さん達が劇的に改善しています。
重症でなくても、
皮疹をゼロにしたい患者さんも投与可能です。
また、生物学的製剤の他にも、このピラミッドのように
乾癬の患者さんには多くの選択肢があるのです。
患者さん達の要望に応えるためにも、クリニックには、
このピラミッドの完成をめざして欲しい
(第120回 日本皮膚科学会総会での講演より)
(院長)
*現在当院では、アトピー治療のデュピクセントを含め、130人以上の患者さんに生物学的製剤を投与しています。高額な薬剤のため良く誤解されるのですが、この治療で当院の金銭的メリットはほとんどありません。院外処方ですし、追加の治療も必要なく、患者さんの通院頻度も下がるため、むしろマイナスでしょう。しかし、患者さんが非常に良くなることが最大のメリットなのです