海水浴は危険がいっぱい?
梅雨もあけて、海水浴シーズンになってきました。
(上写真:壁石浜)
同時に、海洋生物による皮膚炎の患者さんも急増してきました。
今週受診された患者さんの中で、ちょっと気になった海洋生物による皮膚炎をご紹介しましょう。
1人目は、「シロガヤ」による皮膚炎の方です。シロガヤは「藻」の様に見えますが、海藻ではなく刺胞動物で簡単にいえばクラゲの一種なのです。触れると電気が走ったようにビリときます。かなり痛いです
この患者さんは、素潜りしていて背中にシロガヤが触れたらしい。越前海岸では、水深2−5mあたりに生息しているのをよく見かけます。ダイバーには有名ですが、意外とお医者さんは知りません。
この皮膚炎からシロガヤと言い当てるのは難しいですが、大概は患者さんの方から言ってくれます。なぜなら患者さんは、ダイバーや素潜りの得意な方が多いので、この生物をよく知っているからです。
次の患者さんは、プランクトン皮膚炎です。海水浴皮膚炎ともいいます。ゾエアと呼ばれるエビやカニ、ヤドカリなどの甲殻類の幼生(プランクトン)による皮膚炎です。
一見毛虫皮膚炎のように見えますが、海水浴でチクチクして、その後に皮膚炎が発生するので鑑別は容易ですね。
先週のダイビングでもかなりチクチクしましたので、来週あたりかなりの患者さんが来院しそうですね チクチクしたら、早めにシャワーなどで洗い流してください。
どちらの皮膚炎も悪化しないうちに受診してくださいね
その他多くの海洋危険生物がいますので、ときどき紹介したいと思います。
(院長)
*今週土曜日は、福井赤十字病院の中川先生が診療応援に来てくれる予定です。