マダニにご注意!
今日は、ほんとに暑かったですね〜日中の気温は、30℃近くありましたね
ところで、気温が上がるにつれて毎年恒例のマダニ刺症の患者さんが増えてきました
下写真は、一昨日受診された患者さんです。四肢に数カ所浮腫性紅斑(赤くはれている状態)が有り受診されました。矢印(→)の部分に虫がいます
ダーモスコピーで拡大してみました。マダニの若虫です。皮膚に頭を突っ込んで吸血しているところです
福井県は自然がいっぱいですので、結構どこにでもいますよ山やキャンプ場で草木が鬱蒼としているところに行くときは、肌を露出しないように気をつけてくださいね
また刺されても、この小さな虫を引きちぎらないでください。下写真(→)のように、頭だけ皮膚の中に残って、後に膿んで腫れが強くなる可能性があります
治療法は、昨年書いたブログを参照にしてください(http://clinic-n.mitelog.jp/blog/cat8959475/ )
刺されて間もないときは、ワセリンをたっぷり塗ると30分ほどで虫が窒息してとれることもあります
ところでこのマダニ、最近ちょっと世の中を騒がしていますそう、重傷熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome:SFTS)です。マダニが媒介するSFTSウイルスによる感染症です。
この疾患は、今年初めて国内での発症が報告されました。過去の症例も精査して8例の患者が特定され、そのうち5例がすでに亡くなっています現在、このウイルスに有効なワクチンはありません。
厚生省病原微生物検出情報(IASR)速報(iasr.pdfをダウンロード)
マダニは、このほかにもライム病などの病原体を媒介します。刺された場合は、安易に放置したり、自己治療ですませたりせずに皮膚科専門医を受診しましょう
(院長)
*上記の患者さんは、液体窒素で冷凍療法をしました。6日後の写真を以下に示します。マダニは皮膚ごと脱落して、あとに小さなかさぶたを残すのみです。
手術の待機期間について
黒子(ほくろ)や粉瘤腫などの皮膚皮下腫瘍の手術が、現在2ヶ月待ちになっています。連日手術を行っていますが間に合っていません夏になり、ますます予約が入りにくくなることが予想されます。お急ぎの方は、私が信頼している形成外科医や皮膚外科医に紹介させていただきます。ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほど宜しくお願いいたします。
休診情報
*日本皮膚科学会京滋地方会(京都)で発表のため、6月1日(土)の午後の予約診察は休診(午前診察はあります)です。
*日本皮膚科学会総会(横浜)に出席のため、6月14日(金)午後の診察(午前診察はあります)および6月15日(土)全日休診です。
*日本美容皮膚科学会(神戸)で講演のため、8月10日(土)は全日休診です。
ご迷惑をおかけ致します。