ざ瘡(にきび)治療薬エピデュオゲルの使用方法が大胆すぎる?
台風12号が来てもう少し涼しくなるのかと思いきや、フェーン現象でさらに暑くなってしまったようです
この台風12号は、まだ九州〜沖縄あたりでループを描いて停滞しているようですね
日本列島を逆走する様から、天才バカボンの主題歌の「西から昇った・・」のフレーズにちなんでバカボン台風と一部で呼ばれているらしい
この台風は、この前の広島の講演でドンピシャで真上に来たやつです憎たらしい
バカボン台風のおかげで聴講者ゼロになるんじゃないかと心配しましたが、結構出席していただいて嬉しかったです
何しろ広島は、先日大雨で被災した直後でしたからね。
関係者の皆様ありがとうございました
ここからは、かなり専門的な内容になります
講演後に座長から、私のエピデュオゲルの使用方法が大胆ではないか(Kwonらの報告と比べて)というニュアンスの質問を受けました。
その時は、その意味するところがよくわからず、見当違いな回答をしてしまいました
実はよく考えてみると、そのようなことを以前にも誰かに言われたことがあります。
先生のやり方は大胆すぎると
どうやら当院の方法が、いきなりエピデュオゲル 1/4〜1/2FTUを全顔で外用するためだと思います。
マルホのホームページの「ぬり薬を上手に使うコツ エピデュオゲルの使い方」や、Kwonらの論文報告とは異なる使用方法だからそのような質問を受けたのでしょう。
マルホのホームページのは、私も監修者の一人です。ではどうして使用方法が異なるのか?
実は、Kwonらの報告は、初回からエピデュオゲルを使用する方法です。ですから非常に慎重なのです。
私の方法は、必ず先行薬剤として過酸化ベンゾイル(BPO)(+アダパレン)がありますので、すでに皮膚が刺激に慣れているのです。
さらに、BPOの接触性皮膚炎の危険性をエピデュオゲル使用時には除外できるため、あのような使用方法になります。
ただし中等症以下の症例の多くは、エピデュオゲルを始める1ヶ月程前に0.1%アダパレン(ディフェリン)をBPOと併用してアダパレンにも慣れさせる期間を設けます。
以上の内容わかりました?
しかし、座長の秀教授の鋭い質問には驚きました。
(参考文献)
H. H. Kwon et al.:Journal of Dermatology; 42:1058-1065(2015)
(院長)
8月 4日(土)は、第36回 日本美容皮膚科学会(東京)で発表のため院長の診察はありません。しかし診療は予定通り、代診医師2名(八木、登谷)で行います。