第118回日本皮膚科学会総会②
前回の続きです。
今回の学会は、乾癬とざ瘡(にきび)を中心に聴講しました。
今年のざ瘡のテーマは、ざ瘡瘢痕(にきび痕)のようですね。
にきび痕は、非常に気になりますよね。
イブニングセミナー5では、秋葉原スキンクリニックの堀内先生が、ざ瘡後紅斑(赤いにきび痕)対策にVビームの効果を上げておられました。
私も激しく同意します。
ざ瘡後紅斑でVビームに勝るものはありません。ただしVビームパーフェクタが断トツです。
VビームⅠやⅡではありませんよ
当院の症例ですが、1回照射でこれくらい改善される方はざらにおられます。
ただし私は、十分な急性炎症期治療(治療から3ヶ月)を終えて維持期に入った方にしかVビームは当てません。
その理由は、・・と長くなるのでやめます。
ここから、ちょっと話が脱線します
私は聴講していなかったのですが、乳児血管腫(いちご状血管腫)治療の講演の中で、プロプラノロールの内服があるのにVビームは必要なのか?という質問があったようです。
その講演のパラメーターに問題があって、Vビームの効果がイマイチだったようですね。
Vビームは、機種やパラメーターの設定次第で効果が全く異なります。
当院で言えば、通常の乳児血管腫なら大体3〜6ヶ月で治癒します。
大きな結節型や皮下型でなれば、大部分の乳児血管腫は半年以内で治癒してしまうのです。
下の写真は当院の患者さんですが、1ヶ月に1回照射で5回で治癒しました
この治療を始めて以来、合併症は今のところありません。
ですから、内服よりも副作用が少なくて早く治るケースが多いのです。
VビームVSプロプラノロールの論文では、ほとんどが旧機種のVビーム(VビームⅠ)を使用して、パラメータもダメダメなものが多いですからね。
エキシマライトもそうですが、こう言った機械の差というものを考慮されないケースは結構多いです。
フェラーリもカローラも同じ車なので、加速は皆一緒やみたいな。そんな感じです
ということで、ここまで書いて疲れたので、エキシマの講演の話は次回にします。
つづく。
(院長)