乾癬は全身の病気です!
本日は、乾癬という病気についてお話ししましょう。
この病気は、あまり知られていませんが、
国内患者数43万人以上のメジャー皮膚疾患です。
典型的には、
銀白色と称せられる鱗屑(白いフケの様なカサつき)がつく
境界明瞭で少し盛り上がった赤い皮疹を有します。
それが、頭、肘&膝、臀部(お尻)を中心に
全身に広がって行きます。
さらに問題なのは、この皮膚病は内臓を侵す病であり、
重症では、寿命に影響を与えることが報告されています
それは、糖尿病、高脂血症、高血圧などの合併症から、
心筋梗塞や狭心症などを起こしやすいためです。
さらに、乾癬患者さんの約15%に
リウマチのような関節炎が発症し、
将来関節の変形を起こしてきます
徐々に悪化していく病気ですから、
適当に治療していると、将来重症化して
合併症で苦しむことになり、寿命も短くなります
初期にしっかりと治療すれば、寛解状態にすることも可能で、
合併症を予防することもできます
特に、生物学的製剤や紫外線療法は、
心筋梗塞のリスクを下げることが知られています。
乾癬は、単なる皮膚病ではありません。
全身を蝕む病気であることを知り、
しっかりと治療することが大切です。
(院長)