円形脱毛症の新しい治療
当院では円形脱毛症の治療を積極的に行っています。
治療のキーワードは「早期発見、早期治療」です。
円形脱毛症は、軽症のときは外用剤(塗り薬)のみでも容易に治療できますが、重症になると極端に治療が難しくなります。
最近になり、円形脱毛症の治療に新しい進歩がみられました。
1つはステロイドパルス療法、もう1つは円形脱毛症のガイドラインが作成されたことです。
今から6年ほど前に、大阪大学が重症円形脱毛症に対するステロイドパルス療法の治療効果を発表。発症より6ヶ月以内に導入すれば80%以上の方に著効を示すというものでした。
早速福井赤十字病院でも取り入れようと、2005年に福井県では初めての脱毛症外来を立ち上げました。
当時、この治療法を取り入れていた病院は北陸では皆無であったと思います。
その効果に驚くとともに、治癒して再発しない症例を多数経験し、重症の円形脱毛症も早期発見、早期治療すれば治る時代に入ったのだと実感しました。
そして今年、日本皮膚科学会より円形脱毛症ガイドラインが発表になりました。
ようやく日本でも、エビデンスに基づいた治療が行われることになりました。
日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン.pdfをダウンロード
日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン.pdfをダウンロード
さらに最近の話題は、エキシマライト光線療法です。
当院では、VTRAC(米国フォトメディック社製)によるエキシマライト光線療法を重症円形脱毛症の方に行っています(下写真)。
はじめたばかりですが、その効果に驚いています。ガイドライン推奨のどの治療法でも効果がなかった方にも発毛がみられています。
現在この治療を福井県で行っているのは当院のみです。
治療には最低でも週1回以上受診できる方を対象とさせていただいております。この治療法も早期に導入した方によく効きます。