マダニにご注意!
最近めっきり暖かくなって来ました
それにつれて、虫さされの患者さんが増えてきています。
先週、マダニに刺された患者さんが受診されました。
マダニは、意外に近所の草むらの葉っぱの裏に潜んでいます(福井では・・)。下写真の様に噛み付いて寄生します
患者さんが自分で取ろうとすると、容易に頭部だけがちぎれて皮膚の中に入り込んでしまい腫れてきます。
また、マダニはボレリア菌という病原菌の保有率が高く、ライム病という厄介な感染症にかかってしまう場合があります
マダニは、自分で取らずに必ず皮膚科を受診してください。
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実際の治療ですが、メスやトレパンでの切除が一般的です。しかし、これも数が多いと難しい。
意外に簡単なのが、液体窒素で噛み付いた皮膚ごと冷凍してしまうことです。
マダニは一瞬で死に、皮膚と一緒にかさぶたになって脱落します。
その他、案外簡単で知られていないのが、炭酸ガスレーザーで噛み付いている部分を蒸散して除去する方法ですね
しかし、ごく稀に寄生されていることに長期間気付かず、もの凄く巨大になってこられる方がおられます(下写真:→)
こういったケースでは手術的に摘出する必要があります。
最後に、マダニが媒介するボレリア菌ですが、テトラサイクリン系やペニシリン系の抗生剤が効きますので摘除後に処方します
とにかく、マダニに刺されたかな?と思ったら、何もせずに皮膚科専門医を受診されることをおすすめします
(院長)
*ペット用のマダニ取りピンセットで取れることがありますが、案外うまく取れずに失敗して受診される方多いです。患者さんご自身ではされない方がよいですね