Afamelanotideは白斑治療のブレイクスルーになるか?
Afamelanotideとは、肌を黒くするホルモンの一種であるα-MSH*の類似化合物です。
欧米では日焼けをせずに肌が黒くなるというのでひそかに流行っています(商品名Melanotan)
この動画の説明にあるように、α-MSHは表皮角化細胞や色素細胞から出るホルモンでメラニンの合成を促進します。
以前から、これって白斑に効かないのかなぁ?とひそかに思っていたんですけどね
なんと、この物質とナローバンドUVBの光線療法 ですごく色素再生が起こったという最新の報告がありました①
(上写真は、①より引用の1症例)
これは朗報ですね しかしまだ欧米でも安全性が未確認で流行が先行している状態です
よって、安全性が確認されて日本に正式に入ってくるまでにはかなり時間がかかりそうですね
論文によると、白斑部分はこのα-MSHが欠損しているそうです①
光線療法で、melanocyte reservoirからの色素細胞の遊走と分化を促し、この物質でさらに活性化すればさぞ効きそうですね
続報に期待しています。何かわかりましたらまた報告しますね
*α-MSH: Alfa-melanocyte-stimulating hormone
(参考文献)
① Grimes PE et al.:The Efficacy of Afamelanotide and Narrowband UV-B Phototherapy for Repigmentation of Vitiligo. Arch Dermatol. online frist (2012 October)
(院長)
報告では、generalized type(最も治りにくいタイプ)4症例に4ヶ月間毎月1回Afamelanotide16mgを投与して光線療法( Narrowband UV-B, 週2−3回)を併用したところ、50-90%の色素再生を見たとしています。