2023年3月 7日 (火)

爪水虫の巻き爪ワイヤ治療

毎日大勢の巻き爪陥入爪の患者さんが来院されます。
 
昨年だけでも、延べ1500人以上の巻き爪治療をしました。
 
すごいでしょwink
Photo
 
ということで、今日は、
 
巻き爪ワイヤ治療のお話をしましょうhappy01
 
下写真のように、爪水虫のために爪が変形して、
 
巻き爪になることがあります。
 
これも巻き爪ワイヤで治療します。
001_2
 
通常爪水虫は、飲み薬(上写真)やぬり薬で治すのですが、
 
同時にワイヤ治療巻き爪も矯正します。
 
ワイヤの復元力で爪を矯正するのです。
 
下写真の患者さんは、ワイヤとぬり薬で治しました。
001
 
爪水虫の爪甲を
 
ドリルか何かで穴()を開けておくと、
 
ぬり薬が浸透して改善しやすくなりますwink
 
同じような症例をもう一つ。
002
 
爪水虫の治療は長くかかりますが、
 
ワイヤ治療で痛みから素早く解放されます。
 
ワイヤは2、3分で装着できますからwink
 
また、爪水虫は治ったのに巻き爪が残るケースもあります。
 
よって、同時に治療する必要があるんです。
 
あなたの巻き爪は、水虫からかもしれませんshock
 
心当たりのある方は、受診してください。 
 
(院長)
*ワイヤとワイヤーはどちらでも良いようですが、商品名がマチワイヤなので私はワイヤとしています。
 

2023年2月26日 (日)

難治性アトピー性皮膚炎の新治療

前回のブログでは、プロアクティブ療法を詳述しました。
 
特に、子供のアトピー性皮膚炎(以下アトピー)における
 
計画的治療の大切さを解説しました。
 
しかし、大人の重症例の中には、
 
この治療によって、良くはなるが、
 
寛解(症状ゼロ)に持ち込めないケースがありますweep
 
しかし、生物学的製剤デュピクセントの登場で、
 
こういった難治例でも寛解可能になって来きましたhappy02
 
しかも副作用がほとんどないhappy02
 
あっても結膜炎くらいで、これもすぐ治りますwink
Photo
 
さらに、この薬剤はプロアクティブ療法と相性がよく、
 
併用すれば、
 
寛解できない症例はほとんどありません。
 
すごい時代になりましたねhappy02
 
将来的には、
 
これがアトピー治療の主流となっていくでしょうgood
 
当院における、この治療の導入・維持のノウハウは、
 
昨年論文で紹介しました[1]
 
今年も、5月21日のデュピクセント全国講演会と
 
6月4日の日本皮膚科学会総会で講演する予定です。
 
興味のある皮膚科医の方は、
 
是非ご視聴ください。
  
(参考文献)
[1] 西村陽一: MB Derma. 327:94-104, 2022.
 
(院長)
 

2023年2月15日 (水)

アトピー性皮膚炎治療は計画的に!

当院のアトピー性皮膚炎(以下アトピー)治療は、
 
基本的にプロアクティブ療法(下図)を採用しています。
 
外用療法をきっちりと管理して、
 
完全寛解(≒治癒)へ導く治療です。
Photo
 
外用のレベル、1日の塗布量、外用頻度まで
 
細かく設定します。
 
これは、皮膚の状態と血液データ(TARC等)
 
に基づいて再設定していきます。
 
例えば、症状が殆どなく(寛解
 
TARCが500 pg/mLを切ったので、外用頻度を
 
1日15gを週2回から10gを5日に1回にしてみましょうといった具合です。
 
もちろん、塗る部位や外用レベルも細かく設定します。
 
特に小児は、しっかりアトピーを治療をすることで、
 
将来の重症化を予防し、
 
食物アレルギーや喘息の発症を抑え
 
寛解維持からoutgrowして治癒するケースが多いですhappy02
 
001_2
 
アトピーは適当に外用を塗るのではなく、
 
計画的に治療しましょうgood
 
ただし、大人の重症例は、
 
この治療でも、良くはなるが
 
寛解できないケースが4割程度ありましたweep
 
しかし、新薬の登場で、これも寛解可能になっています。
 
これについては次回お話しますwink
 
(院長)
 
*大人の軽症例や、定期的な通院ができない中等症以上の患者さんは、プロアクティブ療法を採用しないこともあります。
 

2023年1月24日 (火)

にきび治療は『美肌』の追求

にきび治療の初期の目標は、
 
にきびを早期に改善させることで、
 
萎縮性瘢痕(永久に残るにきび痕)を予防することです。
 
そして、最終的な目標は、
 
肌質を改善を通して『美肌』を追求することですhappy02
 
動画では、肌質改善から『美肌』追求
 
「overall skin appearanceの改善」と言い換えています。
 
その肌質改善に導く薬剤が、
 
べピオディフェリン等の面皰(めんぽう)治療薬なのです。
 
そして、この『美肌』追求をこそが、
 
他の薬剤では決して達成できない
 
面皰(めんぽう)治療薬の真髄なのです。
 
(院長)
 
*動画は、マルホ株式会社により医師向けに作成されたものを一部紹介しています。

2023年1月20日 (金)

しもやけ(凍瘡)急増中!

しもやけの患者さんが急増中ですcoldsweats02
 
今週末から寒波が来るそうですから、
 
さらに増えそうですshock
 
寒くてもいいから、大雪snowだけは勘弁して欲しいですねcoldsweats01
Photo
 
しもやけの予防は、保温が第一です。
 
厚手の靴下や手袋をするなど防寒対策をしっかりすることや
 
お風呂や暖房器具などでゆっくり温めることが大切です。
 
起こりやすい体質があり、毎年起こる方は、
 
予防的にビタミンE軟膏ヘパリン含有軟膏などの外用を
 
早期からしておくことをおすすめしますhappy01
 
なってしまった方は、よく効く内服と外用がありますので、
 
悪化する前にお早めに受診してください。
 
(院長)
 

2023年1月 2日 (月)

円形脱毛症の治療ピラミッド

円形脱毛症治療は、
 
近年、急速な進歩を遂げてきています。
 
続々と新しい治療が登場して、
 
10年前とはえらい違いですhappy02
 
有効とされている治療法を、
 
当院流にピラミッドにしてみると下図のようになります。
2001
 
重症度に応じて、
 
ピラミッドの階層を登っていくことになります。
 
特にエキシマレーザーXTRAC thunderは、
 
当院で最も力を入れている治療法ですgood
 
昨年は、日本美容皮膚学会、中部支部皮膚科学会、
 
東京支部皮膚科学会でその有効性を報告しました。
さらに、生物学的製剤分子標的薬が登場し、
 
10年前はお手上げであった重症の円形脱毛症も
 
治せる時代になりましたhappy02good

しかしそれでも、重症になると

手遅れになり得る病気ですshock
 
自然に治ると思って放置していたら、
 
治らなくなった方が大勢います。
 
ですから、甘く考えずに、
 
早めに医療機関を受診しましょう。
 
(院長)
*このピラミッドは、あくまでも当院の治療内容をピラミッドにしたものです。

2023年1月 1日 (日)

謹賀新年

新年あけましておめでとうございますfuji
 
旧年中はたいへんお世話になりました。
 
本年も引き続きよろしくお願い致します。
_dup_20211110__2001_2
(クリニックの周囲の花壇)
 
新年診療開始は1月5日(木)からです。
 
(院長)
  

2022年12月31日 (土)

今年1年ありがとうございました。

今年も、もう数時間で終了ですね。
 
今年は、暗いニュースが多かったのですが、
 
前向きな話題で今年を終えたい思います。
 
と言っても、当院の話題ですが・・coldsweats01 
 
今年当院は、福井県ではクリニックとして初めて
 
生物学的製剤使用承認施設となりました。
 
この施設承認を得ることによって、
 
今後出てくる有効な治療法を
 
クリニック単独で行えるようになるのですhappy02
 
続々と発売される分子標的薬や生物学的製剤によって、
 
アトピー性皮膚炎や乾癬、円形脱毛症の治療が
 
激変してきています。
 
もう、従来の治療とは次元が違いますhappy02
 
この施設承認によって、これらの治療薬を
 
当院単独で使用することができるようになりましたgood
 
 
さらにもう一つは、
 
皮膚悪性腫瘍指導専門医がん治療認定医
 
3回目の資格更新ができそうです。
 
まだ審査中ではありますがcoldsweats01
 
恐らく、この資格をクリニックとして維持しているのは当院だけでしょう。
 
維持するの、すっごく大変なんですからsmile
 
皮膚がん治療の専門医として
 
皮膚がんの早期発見早期治療に貢献していきたいと思いますhappy02
 
 
そして、今年も多くの講演をさせていただきました。
 
講演回数、過去最高なんじゃないかなぁ?
 
知らんけどbleah
 
特に、円形脱毛症の新しい治療
 
美容皮膚科学会のシンポジウムで披露できたのは
 
嬉しかったですね〜happy02
 
来年は、さらにパワーアップした円形脱毛症治療
 
日本皮膚科学会総会で披露する予定ですgood
 
まだまだ進歩を続けたいと思っていますので
 
当院のこれからの治療にご期待ください。
 
 
年明けは、1/5(木)より診療を開始致します。
 
今年1年ありがとうございました。
 
来年も何卒よろしくお願い致します
 
良いお年をお迎えください。
 
(院長)
 

2022年12月30日 (金)

年始は1月5日より診療開始

昨日12月29日は、仕事納めでした。
 
診療は、午前のみで終了しました。
 
12月30日(金)から1月4日(水)までが
 
年末年始の休診になります。
 
年始は、1月5日(木)より診療を開始致します。
 
(院長)
 

2022年12月20日 (火)

アトピー性皮膚炎診療の最前線

医学雑誌MB Dermaに、執筆依頼を受けていた
 
デュピルマブの論文が掲載されましたhappy02
 
Dup
 
これは、皮膚科専門医向けの医学雑誌で、
 
今回はアトピー性皮膚炎治療の特集号でした。
 
アトピー性皮膚炎アトピー(Atopy)は、
 
ギリシャ語のAtopos「奇妙な」に由来しており、
 
長年原因不明の皮膚病とされてきました。
 
その病態が解明されてきたのは、ごく最近のことです(下図)
Ad(アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021より)
 
上図のように、色々な細胞や物質が複雑に絡み合って
 
アトピー性皮膚炎の病状が形成されていきますcoldsweats02
 
こう言った物質の中で、特に注目されてきたのが、
 
IL-4IL-13というサイトカインです。
 
こいつがどうやらアトピーの病態の主役らしいということで
 
デュピルマブ(デュピクセント®が開発されましたhappy02
Duppen
 
デュピルマブは、IL-4IL-13の作用を抑制する薬剤です。
 
その効果は絶大で、
 
どんなに酷いアトピーでも必ず良くなりますgood
 
そして、一時的な結膜炎ぐらいで、
 
副作用はほとんどありません。
 
また他の薬剤と違って、長期に使えば使うほど
 
効果が高くなる特徴があります。
 
ただ、その効果を最大限に発揮するためには、
 
色々とコツがありますwink
 
そういったことを論文にしたわけですwink
 
その他にも、革新的新薬が続々と導入され、
 
アトピー性皮膚炎の治療は、
 
いま一番ホットな分野になっていますwink
 
(院長)
 

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