皮膚癌(がん)に注意しましょう
毎週水曜日は、一般診療は休診ですが、レーザー治療や大きな手術を予約で行っています。
昨日は、午前中にレセプトを済ませ、午後から皮膚癌(がん)の手術を行いました。
これが、その方の初診時の写真です。おでこの5mm程度の色素斑です。普通の方には、シミかほくろにしか見えませんよね
腫瘍辺縁に、楓の葉っぱ様(maple leaf-like)と表現される所見(→)がみられます。基底細胞癌(がん)によく見られる所見です
やはり基底細胞癌(がん)(→:表在型)でした。
ダーモスコピー(痛みのない数分の検査)のお陰で、皮膚癌(がん)の診断が簡単にできるようになりました
この患者さんは、ほくろと勘違いして簡単に取ってもらうつもりで来られたようです
どこかで安易に切除されていたら大変なことになっていたかもしれません
ほくろやシミの治療の前には、皮膚科専門医に相談されることをおすすめします
(院長)
*ダーモスコピーの写真をよくみると腫瘍周辺(周囲1〜2mm)の皮膚の状態(texture)がすこしおかしいですね。ここにも(subclinicalに)癌がいると思われます。切除範囲は、発症部位や組織型なども考慮して決めました
*ダーモスコピー所見は、他にもCrystallineやWhite shiny clodsと思われる所見が見えています。わかります?
*昨年の11月受診時の術創(→)の写真です。おでこのシワを利用して縫っています。キズ、ほとんどわからないでしょう