« 夏真っ盛りsun ~とびひにご注意!〜 | メイン | 当院の乾癬治療shine »

2012年8月 8日 (水)

しいたけ皮膚炎の季節

毎週日曜日は、越前海岸sunへダイビングに行っています。私も、師長も一応インストラクターですねのでhappy01

Img_1091_2
(写真は、越前壁石(かぶし)浜)

 

地元の方は信じられないかもしれませんが、越前海岸は日本屈指fujiダイビングスポットなんですgood

 

今は雨が少なく、透明度mistが上昇中で、20mオーバーのところもありますね。

 

この越前独特の透明度のよい深い青色の海を「越前ブルー」mistとダイバーは呼んでいます。

 

YouTubeに玄達の映像がありました。まさに越前ブルーmistですねhappy02


YouTube: 2012/7/29 福井県玄達瀬tour

 

ところで、越前海岸は海水浴客でいっぱいでしたhappy01 みなさん浜辺でバーベキュー(BBQ)などして楽しそうでしたねgood

 

しかし、このBBQにちょっと関係するしいたけ皮膚炎 (flagellate dermatitis)のお話を今回はしたいと思いますsmile

 

この皮膚炎は、しいたけ (Lentinus edodes)を食べた後に全身をムチでうたれた(flagellate)ような皮疹が出現します(下写真)。ものすごく痒いらしいshock

Img_7888_2

 

皮疹を拡大すると、この線状の皮疹は多数の紅色小丘疹で構成されています。英語では、linear groups of pruritic erythematous papulesと記載されていました。

Img_6128_4

 

しいたけに含まれるレンチナン(lentinan)という物質による中毒症状とされています。

 

さらに、この皮膚炎は紫外線誘発性であり、アルコールで悪化することが知られています。

 

なので、強い日差しを浴びながらビール飲んでBBQのしいたけを食べたときには・・・shockshock ということですねcoldsweats01 気を付けましょうhappy01

 

有名なイギリスの皮膚科雑誌British Journal of Dermatology(BJD)に2006年にはじめて掲載(ヨーロッパ第1例報告)されたのを見たときには驚いたものです①coldsweats02

 

「こんなのが、BJDに載るの?」と。なぜなら、日本の皮膚科医には当たり前の皮膚炎だったからです。

 

アメリカの有名な皮膚科雑誌にも16年間診断がつかなかったしいたけ皮膚炎という報告があったくらいですからね②coldsweats02

 

欧米人には、非常にめずらしい皮膚炎らしいですよ。

 

ただし日本でも、皮膚科医でなければなかなか診断治療は難しいと思いますwink

 

BBQをして(あるいはしいたけを食べて)、体にこんな痒い皮膚炎がでてきたら皮膚科専門医を受診してくださいwink

 

(注)越前壁石(かぶし)浜ではBBQは禁止されています。

 

(参考文献)
①Mak  RK, Wakelin  SH:  Br J Dermatol 2006;154 (4): 800-1.
②Garg S, et al.: Arch Dermatol. 2008;144(9):1241-2.

 

(院長)

 

danger今回の記事とは関係ありませんが、夏休みでもあり現在レーザーおよび手術(ほくろやシミとり、良性腫瘍の切除など)の予約が2ヶ月先までいっぱいですcoldsweats01 お急ぎでなければ秋以降に予約が減ってきますのでその時期の受診をお勧めしますhappy01 お急ぎの方は、私が信頼をおいている形成外科医あるいは皮膚科医に紹介させていただきますhappy02 電話でのご相談はお受けしておりませんのでご遠慮くださいwink

 

〠918-8105 福井県福井市木田3丁目2605 
にしむら皮フ科クリニックのホームページ

 

カテゴリ

カウンター

  • アクセスカウンター