疣(イボ、尋常性疣贅)治療のこつ
疣(イボ、尋常性疣贅)の治療は、世界的にも冷凍療法(cryosurgery)が基本です
疣(イボ)に向けて、下動画のように液体窒素を噴霧します。Spray-freezingといいます。
Spray-freezingは、よく効きますね 世界的にはこの方法が一般的です。他には綿棒で圧抵するなどの方法があります。
しかし最近の報告では、足底の疣(イボ)には冷凍療法の効果は低いとされて来ています①
それは、足底は皮膚(正確には角層)が厚いからなんです
角層は熱伝導率が悪く、冷凍療法の最大の障害になります。
角層を取り除くと、下の図のように疣(イボ)の本体(→)を直視できます
このように疣(イボ)の本体をむき出しにすれば、冷凍療法もしっかりと効いてくれるんです
さらに大事なのは、自宅治療(ひみつ)ですね。これを行っておくと、診察時の角質除去が、痛みが少なくスムーズにできます
現在通院中の患者さんは、しっかりと行って下さいね
治療を継続すると下写真の様に、角質除去をしてもほとんど疣(イボ)が見当たらなくなりますよ
Spray-freezingと治療時の丁寧な角質除去が、地味ですが疣(イボ)治療の最大のこつですね
ウイルス性の疣(イボ)は広がる可能性が高いので、早めに治療しましょう
*治療の詳細は、以前の疣(イボ)治療のブログ(http://clinic-n.mitelog.jp/blog/cat7560213/ )を参照してください。
(参考文献)
①Bruggink S, et al : CMAJ. 2010;182(15):1624-30.
(院長)
冷凍療法が一番エビデンスの高い治療ですが、小さな子供や痛みに弱い方には、痛みのない各種治療をご用意しています。
上のダーモスコピー写真は、iPhone用ダーモスコピーを使用しています。