第112回日本皮膚科学会総会 その②
前回のつづきです。
会場から見た横浜みなとみらいの町並みです。こんな高層ビルに住んで海を眺められたら最高ですね
ところで今回の学会は、にきび治療の講演を多く聴きました。というのは、今年8月に開催される日本美容皮膚科学会でにきび治療の講演を依頼されており、知識をアップデイトさせておく必要があったためです。
にきび治療といえばこの方、京大講師の谷岡先生ですねいまやこの分野の第一人者です
彼の発表の中で、炎症性ざそう(赤いにきび)の8.2%が、発症から3ヶ月以内にアイスピック型の瘢痕を残すという論文が紹介されていて驚きました
発症からたった3ヶ月ほどで、(炎症性の)にきびの1割弱が治らない痕を残すというのですまた多くの演者が、患者さんの医療機関への遅すぎる受診を嘆いていました
アトピー性皮膚炎(以下アトピー)についても、新生児早期からの保湿治療の開始は、バリア障害を改善維持してアトピーの発症を予防する可能性が示されていました
乾癬、アトピー、にきびとも発症早期から治療を開始すれば治りやすく、寛解や治癒に導ける可能性があるというのが今回の学会で感じだことでした逆に、進行してからでは治すのが大変だということですね。
講演の合間に、何か面白いものはないかと展示ブースにちょくちょく行っていました美容やレーザー関係は、あまり目新しいものはありませんでしたね
これは、日興リカ株式会社のブースです。サンホワイトというワセリンで有名な会社ですが、下写真ですくっているのが新開発のワセリンです。その滑らかさと塗り心地の良さに驚きました発売日は未定だそですが、当院でもぜひ採用したいと思いました。
次にインテグラル株式会社のブースで面白いものを見つけました。1台で肌の「油分」「水分」「メラニン」「弾力」「シミ」「シワ」「毛穴」のなどの測定をする器械です(http://www.integral.to/counseling/counseling_d_20121120205940.html )。
当院には、顔のお肌トラブルで来られる女性が多いのですが、本人に客観的なデータや映像が見せられないものかと日頃から苦心していました。
よって、これを購入することにしました電子カルテと連動させて、各診察室に1台ずつ設置する予定です。また別の機会に、使用状況をレポートしたいと思います
疲れ果てて、すぐにホテルに帰ってしまったので懇親会の詳細はわかりません司会が有名なアナウンサーの羽鳥慎一でしたね
今年の総会も多くのことを学びました。これらの最新情報を今後の日常診療に取り入れていきたいと思います。
(院長)
休診情報
*日本美容皮膚科学会(神戸)で講演のため、8月10日(土)は全日休診です。
ご迷惑をおかけ致します。