先日、長野の講演と京都の学会発表が終了したばかりですが、新年早々の1月20日にもガルデルマ株式会社主催のweb講演会で講演します。
にきび治療に興味のある皮膚科医の方は、是非ご覧ください
今年は、にきび治療に過酸化ベンゾイル(以下BPO)という新たな薬剤が2剤加わりました。ベピオゲルとデュアック配合ゲルです。
従来からの治療薬、特にレチノイド製剤
ディフェリンゲル(以下
ディフェリン)と、どのように組み合わせていけば良いかが今後の課題ですね
では、そのことに関しての私の考えを少しだけ披露しましょう
(医療従事者向けで、やや高度ですがご容赦ください
)
下グラフは、ディフェリンとBPOにおける赤いにきびの皮疹減少率(どれだけ治ったか)を比較したものです。縦軸はにきびの減少率を示します。
ディフェリンに比べ、BPOの方が赤いにきびには効果が早く出ますが、1年後にはディフェリンが追いつきます。
下グラフは、白にきびの皮疹減少率です。赤にきびと違い、ディフェリンの方が効果の発現が早く、長期的に見てもディフェリンが勝っています。
白にきびはにきびの元ですので、長期維持療法にはディフェリンの方が勝っている考えます。
以上のことから、現在私が考えている組み合わせのパターンの1つは、
『BPOを先行使用して即効性を期待し、その後
ディフェリンを追加して相乗効果を狙い、
赤にきびが出なくなる3ヶ月以降に
ディフェリン単独維持療法に持ち込むというものです
』
中等症以上、特に
重症ざ瘡に凄く有効です
これ以上の詳細は、
Web講演会でしゃべります。乞うご期待!
(院長)
*過酸化ベンゾイルを加えた新しいガイドラインが未だ発表されていませんので、上述の治療法は、現在のところの私の提案です。
*12/30(水)から1/6(水)までは年末年始のためお休みとなります。診療は1/7(木)より開始致します。